駿河湾清水沖のシロアマダイ

アングラー：小野信昭

小野信昭さんの記事

2020.1.17

駿河湾清水沖のシロアマダイ

11月上旬に駿河湾・清水沖へ釣行しました。この海には20数年来、通い続けていますが、その理由はシロアマダイがねらえるからです。

上がアカアマダイで下がシロアマダイです。見分けるポイントとしては目の脇の白い模様の有無、腹ビレの形と色と大きさ、尾びれ両端の白ラインの有無、他・・・いろいろあります

広く一般的に釣られている赤アマダイに対し、シロアマダイは特に首都圏では”幻の魚”とまで言われており、これが釣れたら喜びが倍増するというシロモノだからです。
とはいえ、今回行った駿河湾のこの海域に行ったからといって必ず釣れるというものではありませんが、宝くじが買わないと当たらないのと同じでシロアマダイも狙わないと釣れません。

というわけで、幻のシロアマダイを釣りたいという鼻息の荒いメンバーと清水沖へ繰り出しました。
今回利用したのはYAMAHAシースタイルのクラブ艇で、富士山羽衣マリーナにて20フィートのボートをレンタルしました。

桟橋にて出航前のお決まりの記念撮影。気合満々の面々・・・果たして幻の魚に出あえるのか?

航程30分ほどかけて実績ポイント付近に到着したところで持参したシーアンカーを投入します。風と潮流によって流されるボートのスピードを抑制するのに有効なシーアンカーはプレジャーボートにおけるアマダイ釣りでは必需品ともいえる絶対おすすめのアイテムです。

早速仕掛けを垂らしますが、誰にもアタリが届きません。トラギス等に齧られることもなくエサのオキアミが丸々残って上がってきます。
その時になって気付いたのですが、海の濁りが半端ない・・・
これはシロアマダイの遊泳層である海底付近はかなり暗いに違いない・・・皆、それぞれに夜光玉やケミカルライトを仕掛けにセットし対応。

ようやく船中1尾目となる魚、良型のイトヨリダイが釣れ上がりました

しかしながらなかなか後が続きません。風向きの変化によりボートが水深の深い方へ流れ始めたのでシロアマダイは難しくなるけど、アカアマダイが釣れ始めるかな～なんて思っていてもアタリ自体が少なく、厳しい状況は変わりません。

そんな中、ようやくアカアマダイが顔を出してくれました

我慢しきれなくなった私はSLJ(スーパーライトジギング)をスタート。

宙層にてタチウオがヒットし、手ぶらで帰らなくて済みました

アタリが少ない状況でありながらも、マダイも釣れ上がりました

河川からの冷たい雨水が海に流れ込み、水温が一気に下がってしまったことが原因なのか?　そういえば、以前にも、トラギスやヒメジなどの定番ゲストが一切釣れない日があったっけなぁ～と過去の厳しかった日のことを思い出しました。

魚からのアタリが乏しいまま時間だけが流れていき、やがて「釣れなくて当然なのだ、幻の魚なのだから・・・」と自分に言い聞かせるようになっていきました。
ボート返却に向けて、少しずつマリーナへ戻りながら、ポイントを転々と攻めて行くことにしました。

誰の表情にも「悪い日に来ちゃったなぁ～」という半ば諦めの表情が表れている中、「何か来たかも」と小さくつぶやき、ヤリトリを始めた人がいた。そう、朝から、弱音を吐くことなく、黙々と釣り続けていた真由美さんだ。
ロッドの曲がり方から見てもかなりの大物のようであり、期待が高まります。そして水面下に見えてきたのは誰もが憧れて挑み続けていたシロアマダイ!! それもビッグサイズだ。ご主人が差し出したタモに無事ネットイン。

51センチのシロアマダイの登場で、船上は興奮のルツボとなったのはいうまでもありません

実は2年前にも山﨑さん夫妻とはこのチャレンジを行なっており、2年越しの大願成就で喜びもひとしおです

2尾目のドジョウを求めて同じコースを流し直しましたが、幻はやはり幻であり、ボートの返却時間が迫ってきたのでストップフィッシング。マリーナへ向けてボートを走らせました。

途中で給油所に立ち寄り、燃料を満タンにします

釣果は少なめですが、大本命のシロアマダイが1尾釣れただけで、全員が幸せな気分になれました

後日談として、「釣ったシロアマダイは食べずにカラー魚拓を作成しようかと思いましたが・・美味しく食べました‼️　こんなサイズは二度と釣れないので、Re:Fishさんでデジタル魚拓を作成して頂きフレームに納めました。また、つり情報さんのガチンコ投稿写真バトルに投稿し “大漁成就”を頂きました‼️」と喜びいっぱいの声が届きました。