2022.10.7
南房小湊沖のシマアジ
2022.7.25
11月6日は夜ムツ狙いで内房は勝山港の萬栄丸さんにお邪魔してきました。
今回のタックル
ロッド:ショットバイパーMH-210
リール:シーボーグ500JS
今回のタックルの主役はシーボーグ500JS。今回発売されたシーボーグ500JSと500JP。JSはスピード仕様。萬栄丸さんの夜ムツは知る人ぞ知る電動リールにとって最も過酷な釣りの一つであろう。サメのウバ食いを避けるべく魚が掛ってからはドラグを締めあげての全速巻き上げが基本。電動リールの巻き上げスピードが釣果を左右すると言っても過言ではない。
そのサメの被害がここの所激しいとの事を聞きつけたのが、今回の釣行を決めた一番の理由。シーボーグ500JSのパワーとスピードを試してみたくなったからだ。
シーボーグ500JSのジョグ周りはジョグダイヤルとレバーの両方が付いている。置き竿であればレバーを操作した方が思った操作がしやすい。パワーやスピードだけでなく操作のしやすさもシーボーグ500JSの強みだ。
また、ロッドのチョイスもサメ対策を意識したもの。極鋭中深場を始めとしたカーボン製のセンシティブなモデルの方が手持ちで誘うならば楽しいもの。だが、置き竿をメインに考えたことと、全速巻き上げの高負荷においてもさらなる深い曲がりでクロムツの口切れを防いでくれることを期待してショットバイパーを選んだ。
さらに、サメと同様に厄介なのがスミヤキ。いとも簡単に鋭い歯でPEを切ってしまう。その対策としてディーフロン船ハリス14号20メートルをリーダーとしてPEに直結。スミヤキ対策としてはさらに仕掛けのサルカン類を黒にする事もアリだ。まさにDスイベルSSローリングスイベル、同インタースナップ付き、同親子は黒いのでこの釣りにはおススメ。さらにその回転性でハリスや幹糸のヨリを防いでくれる。糸の見えにくい夜釣りではより差が出るはずだ。
電動リールのポテンシャルを引き出すにはバッテリーも重要。
スーパーリチウム11000WPーCのハイパワー大容量が頼もしい。
見留光男船長さんの操船で午後4時に港を離れる。この日はベタ凪。約一時間の航程はのんびりと幻想的な夕焼けを眺めながら。
薄暗いうちから釣りをスタート。水深は120メートル弱。船長さんから2メートル底を切ったタナから上へと探るようにアナウンスがある。
程なくしてサバやアジに混じってクロムツが口を使いだす。
さっそくサバと一緒に本命良型クロムツの顔を見ることが出来た。
暗くなってくるとムツの食いが良くなってきた。タナも底から10メートル上付近でアタリが出るようになる。型が良いのでアタリは実に激しい。ガクガクと穂先を叩いたと思うとフワフワを食い上げをしたりするのがクロムツのアタリの特徴。しなやかなショットバイバーの穂先が激しく踊るのを見るのは実に楽しい。
クロムツのアタリが出だすと案の定サメの反応が魚探に映りだしたとのアナウンス。
150号のオモリを使用して魚が掛った状態でシーボーグ500JSの巻き上げスピード表示を見ると毎分170メートル前後を示した。この水深であれば約40秒で一気に巻き上げてしまう事になる。負荷がかかった状態でこのスピードは期待以上。有り余るトルクのなせる技であろうか。このスピードのおかげでサメの被害が大きく減ったことを実感。
とは言うもののサメは水面まで追いかけて来るので、船べり停止がきく水面付近でサメの被害を数回受けてしまう。船べり停止が機能し始めて巻き上げスピードが落ちる場面ですかさず手巻きでフォローを入れる必要がある。しかも全力で。ここからいかに素早く取り込むかも重要。
やはり多点掛けを狙うと取り込み時にサメに捕まりやすい。アタリはすぐに出るので多点掛けを狙いたくなるがここは我慢。一匹づつ上げるのが吉のようだ。
また、さすがにこのスピードで巻き上げると口切れのバラシも多い。口切れが連続するとかなり凹むものだが、サメに捕まって仕掛け事やられてしまってはロスタイムは大きくなってしまう。やはり全速巻きが基本だ。
さらにサメのマークが強烈になってきたので船長さんは沖のポイントに船を走らせた。
沖のポイントに着くとさっそく魚探に反応があるとの事。だが、期待に反してなかなかアタリが出ない。底から10メートル以上上を探っているとようやく竿先が叩かれる。
さらなる良型に頬がゆるむ。あまりの巻き上げスピードに浮袋があらぬところから飛び出した!?
ここでスミヤキも姿を見せた。美味しいゲストだが元気が良すぎるとラインブレイクで釣りにならない場合も。この日はこの一匹と少なく釣りに集中することが出来た。
しかし、ここからアタリが続かない。しばらくして船長さんの「上げてください。さっきのポイントに戻って覚悟をきめてサメと戦うべさ」とのアナウンスがあったと同時にアタリ。これも良型だ。
型が出るならばサメの少ないここで粘ろうと言う事に。すると、先程上げたクロムツがハダカイワシを吐き出した。ハダカイワシを食っている魚は脂の乗りが良いと聞いたことがあったので喜んでいると、一つのアイデアを思い付いた。ハダカイワシを追っているならば積極的な速い動きの誘いが効くはずだと。
置き竿のまま、ジョグレバーを一瞬大きく入れてはすぐに戻す誘いを繰り返して激しく誘いを入れてみる。するとこれが大当たり、大きく曲がり込んだショットバイバーの曲がりが戻るのをクロムツが引き戻すように大きなアタリが連発。置き竿のコマセシャクリのようだ。レスポンス、操作性共に優れるシーボーグ500JSならではの誘いかもしれない。
また、一匹掛ってからはデッドスローで誘いながら次のアタリを狙った。このデッドスローの巻き上げもシーボーグ500JSの得意とするところ。今までの電動リールではこのデッドスローの巻き上げが巻き上げ力表示と巻き上げスピードが比例しない場合や極スローでは巻き上げが不安定なこともしばしば見られた。極低速からスローまで思い通りにデッドスロー巻き上げが出来るのが嬉しい。
良型の2一荷
さらに良型の一荷
ハダカイワシをまとめて吐き出す個体も
やはり早い動きに反応しているようで底から速いペースで15メートル上まで誘ってアタらない場合も、再び底まで落としなおして一発目の誘いでガクガクの場面が多々あった。落下するエサを追いかけて食ったようだ。
深場釣りと言うとオモリ底トントンで待つイメージをもつ釣り人も多いが、こと夜ムツに関してはもっとアクティブな釣りをした方が良いかもしれない。誘い、タナ取りともに攻めの釣りが楽しいのは私だけではないだろう。
この後、やはりここでもサメが出てしまい一匹づつの巻き上げに切り替えたがアタリは続いた。
この日は潮の流れが早く、一流し一投が続いた。潮回りの間にエサ付けハリやハリスのチェック、さらに結びなおしを済ませて次の投入に備えなければならないので忙しい事この上ない。見留船長さんの隙のない操船で内容はギッシリ濃密な時間を夢中で楽しむことが出来た。
終わってみればプロバイザートランクZSS 3500がクロムツで一杯に。
噂通り、ハダカイワシを飽食したクロムツの脂の乗りは半端ではない。驚きの美味しさに舌を巻くばかりであった。