アングラー:福田 豊起


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2017.9.28

大原港出船テンヤマダイ秋本番

9月27日大原港 いよいよ本番となった秋のテンヤマダイを楽しむべく富士丸さんにお邪魔しました。富士丸さんと言えばビシマ時代からマダイ専門の老舗船宿。頼もしい坂下船長さんと、飛び切り明るい女将さんのみち子さん共にファンの多い船宿さんだ。今回も昔ながらのビシマ釣りを楽しむ釣り人がいらっしゃいました。

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今回のタックル

ロッド 紅牙テンヤゲームEX AGS S/MH-235(以下、S/MHと表記 まだ、新しすぎてS/MHはHPにこれから追加のようです、とりあえずMH-235のリンクです。)

リール 紅牙 EX 2508RPE-H

PE 紅牙 12ブレイド0.8号

リーダー 紅牙リーダーEX タイプF 10lb.(2.5号)

今回の目玉はなんといってもロッド!好評の紅牙テンヤゲームEX MH-235 AGSの追加バージョンがこのS/MH。浅場で軽いテンヤを意識すべく穂先がよりしなやかになっている。一方で、バット部分はさらにパワーを上げてあるのがこのロッドの大きな特徴で私の好みを具現化してもらったモデル。早く秋の大原で使ってみたいとウズウズしていた待望のモデルだ。

朝5時前に出船。航程40分で水深15~30メートルのポイントに到着。私は左舷胴の間に釣り座を構えた。船長さんがパラシュートアンカーと入れて釣り開始。根掛かりが多いので着底後、少しテンヤを浮かせる様アナウンスがあった。まずは5号の紅牙タイテンヤSSエビキーパー付きで様子を見ることに。

実際に釣りをしていると、左舷ミヨシよりにラインが切れ込んでいく。船長さん曰く、船はほとんど流れていないとの事。風と潮の向きが合っていないのと、二枚潮気味なのだろう。条件としてはあまり良くなさそう。水色にやや濁りがあるのが救いだ。

朝の30分はアタリは少なめ。沈黙を破ったのは私の隣の方。小さな本命を上げた後、重量感たっぷりのアタリ!走らないもののただならぬ竿の曲がりだ。上がってきたのは4キロオーバーのイシダイにびっくり。この直後に私も小さいながら本命の顔を見た。

根が荒い上に水深の変化も激しい。海底にはところどころカジメが生えており、大原らしいシチュエーションと言えるかもしれない。この条件でイメージ通りに釣りを展開するには慣れが必要だろう。逆に言えば腕の見せ所、こんな場所にこそマダイは多くついているものだ。そして、このカジメ場に差し掛かった時だった。抑え込むようなアタリに合わせを入れると、重々しい手ごたえ!一瞬カジメ?と思ったのもつかの間、頭を鋭く振る手ごたえてと共に相手は一気に疾走し始めた。

ここで、紅牙テンヤゲームEX S/MHのバットパワーを改めて実感。MHでも頼もしく感じたバットパワーが「ちょっとやりすぎじゃないの?」ってくらいS/MHではアップされている。大ダイの疾走を受け止めて頭をこちらに向けるイメージがよりしやすく、積極的なヤリトリが楽しくなるロッドだ。ここで、紅牙EXスピニングのATDが絶妙なサポートをしてくれる。かなりの抵抗を見せた大ダイだが、ドラグの出は最小限に抑えることが出来た。やがて、姿を現したのは3.5キロの大ダイ! 思い入れたっぷりのタックルで上げた一枚が最高にうれしい。

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秋と言うと小ダイのイメージだがもちろんその中に大ダイも必ずいるので、油断は禁物だ。毎年大原では8キロを超えるモンスタークラスが秋の浅場で上がっている。

このあと、アタリは散発的な状態は変わらず。相変わらず糸は斜めに入り込むものの底立ちは何度も取り直せるので、試しにテンヤを3号と軽くしてみる。するとこれが大正解。格段にアタリが増えた。

決して釣りやすい条件ではないもののS/MHのスローテーパーのしなやかな穂先が軽いテンヤのフォール中の荷重の変化をしっかりと表現してくれる。シャクリからフォールに移った直後にアタリが出ることも数回あった。こんな時、竿先は高い位置にあるので、竿先をいったん下げて糸ふけを巻きとってからのアワセとなる。こんな時もS/MHの強化されたフッキングパワーに関心させられた。

さらに、EXシリーズが出てからテンヤゲームにおける手感度の意識が私の中で大きく変わった。テンヤゲームでは目感度が最優先。糸ふけ、穂先の変化でアタリを取るのがセオリーと私の中では思っていた。しかし、このEXシリーズの手感度は全くの別物。SMT、次世代AGS、SVFナノプラスと最新スペックの賜物なのだろうか?そのズバ抜けた手感度は、目感度ではカバーしきれないアタリを伝えてくれる場面があって驚かされた。最新タックルによって釣りが変わっていく良い一例かもしれない。

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このサイズから800gのサイズが良いポイントに入ると連続でアタリを出してくれた。いつも思うのだが、浅場のテンヤマダイは手軽でアタリが多い反面、ハリ掛かりに持ち込むアタリを出すことに苦労することも多い。深場の魚よりも浅い水深の魚の方が警戒心が強いためだろうか?手軽さとテクニカルな奥深さを兼ね備えた秋のテンヤマダイだ。

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この日は、大ダイの強烈な引きと軽いテンヤでのテクニカルなテンヤゲームの両方楽しむことが出来て大満足。これから、冬にかけてさらに盛り上がりを見せるであろう大原のテンヤマダイに要注目だ。

それと、このS/MHですが、今回は根掛かりが多い場所だったので出来なかった遊動テンヤのキャスト釣法にも威力を発揮するので、それはまたの機会にご紹介したいと思います。