アングラー:福田 豊起


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2023.3.5

リーディング LGで良型シマアジにチャレンジ

2月27日南房白間津港の海正丸さんにシマアジ狙いでお邪魔しました。

今回のタックル

ロッド:リーディングLG ⅯHー185MT

リール:シーボーグG200J-L

PE:UVFデュラセンサー×8+Si² 3号

ビシ:MDビシⅡ 60号L

実のところ今回は型物のシマアジを意識していたので朝一のロッドはショットバイパーⅯ-225SMTにハリス8号の組み合わせでスタートしていた。だが、魚の気配はするものの全くアタリを出すことが出来ない。

そこでハリス5号に落とすことに。そのタイミングで新しいリーディングLG ⅯHー185MTを使ってみることにした。正直、大型のシマアジにはちょっとライト過ぎる見た目だが、階級が上のファイターにチャレンジして見たくなるポテンシャルの高さがDAIWAのゲームロッドの真骨頂。ハリス5号なら十分対応してくれるはず。

この日は3メートルのウイリー仕掛け3本バリ。先端の空バリにオキアミをつける。いわゆるウイリーシャクリの要領で上へと誘って釣っていく。水深は20メートル前後。15メートル前後から上へと探っていくように船長さんからアナウンスが出ていた。

アタリは無いもののエサ取りは激しく、付けエサが全くかえって来ない。そこで12メートル前後の浅いタナから上を探ってみることに。すると小気味よいアタリ。上がって来たのはメジナだ。

コマセを積極的に喰って来るメジナだけにタナ5メートルでも喰ってきた。メジナが反応するのであれば、シマアジの可能性も高いと踏んで高いタナを集中して探っていく。

すると9メートル前後でシャクった穂先が抑え込まれた。すかさずアワセを入れるとドラグを滑らす引き。激しく頭を振っりながらロッドを絞り込んでいく。高いタナで食わせた方が根ズレの心配が少ないため有利だが、魚の思う通りにさせてはアドバンテージはすぐに消え失せる。カウンターは16mだが、わずかな隙を見つけては間合いを詰めることを心がける。後10mを切ったところで魚が踏ん張りだした。「デカい!」

ここで慎重かつ積極的にプレッシャーを掛け続ける。わずかに巻くことが出来るようになってこちらに頭を向ける場面も出て来た矢先、フックアウトしてしまった。なんとも残念だが、シマアジ釣りでは口切れは付き物。引きずらずチャンスタイムに集中する。

数匹のメジナを釣りつつ高めのタナを攻め続ける。すると何の前触れもなくズドンとロッドが絞り込まれた。必死にロッドの角度を保つのが精いっぱいで一瞬の間にカウンタ―は20m近くになってしまった。これ以上ラインを出してしまうとハリスの長さを含めると根ズレの恐れが出てくる。

幸いにしてここで疾走が止まってくれた。魚が掛かる前は華奢に感じたリーディングLGⅯHー185MTだが、いざ大物が掛った時は一転頼もしく思えるから不思議だ。これも近年のDAIWA船ロッドで定評のある『新バランス理論』の恩恵であろう。まさにゲームロッドの真骨頂。なるべくロッドのタメで魚をコントロールしてドラグの滑りを最小限に抑えるヤリトリを可能にしてくれる。

シマアジは始めの疾走は度肝を抜かれる激しさがあるが、その分スタミナが無い事が特徴。走りが止まってからもかなり抵抗していたものの、一旦頭をこちらに向け始めてからはリフトを受け入れるようになった。

上がって来たのは2,5キロの良型のシマアジ。

この位の型になると体に厚みが出てくる。すこぶる美味しそうだ。

まだまだシマアジの気配は濃厚。引きづづき集中してシャクリ続ける。今度はシャクリ上げた穂先が叩かれるシグナル。すかさずアワセを入れると先程を上回る怒涛の突込みにドラグが止まらない。今度は一気にカウンタ―が26mになってしまった。水深は20m+なのでいつ根ズレしてもおかしくない状況。

ハリス5号ではこの状況でこちらに頭を向けることは不可能。走りが止まったわずかな隙を突いて、極細かいストロークのポンピングで底から離していく。ジョグパワーレバーと手巻きを駆使して極わずかづつでも巻ける時に巻くのことを心がける。この時、ロッドにパワーが無いと巻くことが出来なくなるものだが、リーディングLGはしっかり期待に応えてくれる。

極限のヤリトリをするためにはあらかじめ入念なドラグ設定をすることが肝心。シーボーグG200J-LのATDがスマートにアシストしてくれるのでヤリトリに集中することが出来る。

20mを切った頃、徐々にこちらに頭を向ける場面が出て来た。一回目のアタリでバレたように、この魚が弱ってこちらに頭を向けるタイミングでハリが外れることも多いシマアジ。ジョグを調整しつつも電動巻き上げを入れ続けてテンションを切らさないよう心がけつつリフトに掛かる。

相手はスタミナを切らし始めたようだ。急にリフトを受け入れるようになった。シマアジに間違いない。澄んだ潮の中、白い魚体が上がって来る。サイズアップ3,2キロのシマアジだ。

 

堂々の体躯にしばし見とれてしまう。それにしてもかなり走られたものの根に持ち込まれなかったことは幸運であった。その幸運をつかむことが出来たのも信頼できるタックルのポテンシャルを引き出せた故と言えるだろう。