アングラー:福田 豊起


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2020.11.13

NEW極鋭ヒラメで銚子のヒラメを堪能

11月になってエリアの広がったヒラメ釣り。なかでも絶好調の続く銚子沖。11月10日銚子犬若港の孝進丸さんにお邪魔した。

今回のタックル

ロッド:極鋭ヒラメMH240

リール:スパルタンMX IC 200L

PE:UVFメガセンサー12ブレイドEX+Si 1.5号

今回の主役は新しい極鋭ヒラメMH240。ひとたび手に取ればその軽さに驚かずにはいられないだろう。その軽さはライトヒラメロッドと比べても全く遜色はない。

ライトヒラメロッドが進化するにつれ、私のヒラメ釣りいおいてモタレのアタリの重要度が増した。かつてモタレのアタリとは穂先が抑え込まれる、いわゆる目感度で察知することが常識であった。

ところがタックルが軽くなったことで、モタレのアタリを加重の変化として手感度として感じるまでになった。それによって、ヒラメ釣りにおいてモタレのアタリの重要性が私の中でますます高まっている。

そこで今回の極鋭ヒラメだが、ライトではないノーマルタックル仕様であるにもかかわらず、この手感度によるモタレを大いに感じることの出来る軽さを手に入れた。

このタックルの軽さから新たな船釣りの境地を切り開くDAIWAの船竿らしい一本と言えるだろう。今回の釣行でその楽しさをより実感することとなった。その模様もお伝えできればと思う。

私は右舷ミヨシに釣り座を構え5時半に港を離れる。最初のポイントは港から至近の浅場15メートル。

今回はノーマルタックルと言うことでオモリは60号。とは言うものの軽量タックルなのでワンハンドでの操作も楽々だ。

細身のエアセンサーシートを採用した今回の極鋭ヒラメは握りの自由度が高いのが嬉しい。私は手が小さめなのにもかかわらずリールごとパーミングするのが好みなのでなおさら相性が良い。

当日はスパンカーを張ったエンジン流しと言うことなので、オモリが常に底を切った状態が基本。ここからさらに大きくゆっくりと誘い上げと誘い下げを繰り返してエサのイワシをアピールする。

すると一投目からアタリ。手感度でカサカサとした違和感を感じたと思った直後集中していると竿先と手に同時にモタレを感じた。

ここからジワッと聞いてみると生体反応を感じる。モタレがひと際大きくなったことを感じてアワセを入れると確かな手応え。幸先よく一投目から食べごろサイズのヒラメをゲット。

高活性を期待して高いタナも探りつつも誘いと底立ちの取り直しを繰り返す。銚子沖の浅場は起伏の激しい岩礁地帯が多いので底立ちの取り直しは大事な作業だ。極鋭ヒラメの手感度は底質の固さをも情報として伝えてくれるので釣りのイメージを組み立てやすい。

底立ちを取り直してタナを探り始めるタイミングでアタリがでる場合が多かった。ファーストインパクトがモタレで始まり、そのモタレの荷重の高まりでアワセに持ち込める場面もあり極鋭ヒラメの軽量ゆえの手感度を存分に楽しむ。

今回の極鋭ヒラメはスーパーメタルトップの穂先部分をややスローテーパーにチューンしてあり、よりモタレのアタリを目感度でも大きく表現してくれる。

こんなかわいい放流サイズも一枚だけ混じったが、他は食べ頃サイズから。

何の前触れもなく極鋭ヒラメを絞り込んだのは約2キロの良型。

首を振ろうとするところを極鋭ヒラメのバットパワーでヒラメをコントロールしておとなしくリフトに持ち込む。スパルタンⅯ✕ ICの高トルクと相まってヒラメに主導権を握らせないヤリトリが出来た。

朝のうちに桶の一つはヒラメで一杯。

ところが日が高くなって風が強くなるとトモ側の釣り人ばかりの竿が曲がるようになってしまった。潮の流れがあればミヨシの私にも割り当てがまわってくるものだが、あいにく潮の流れが全くないとの事。

船長さんはこまめに流しなおしてくれるのだが、投入直後のアタリをモノに出来ないと全くアタリが出せない状態が続いてしまった。こんな時にかぎって、たまにアタリがあっても上手くフッキングに持ち込めず負のスパイラルに陥ってしまう。

見かねた船長さんから流れが全くないのでハリスを短く捨て糸を長くした方が良いとのアドバイスを頂く。ハリスを短くしてイワシを強制的に泳がせ、捨て糸を長くしてイワシを高い位置に留める。いずれも遠くに入るヒラメにアピール力を高める効果がある。流れが無いのなら遠くのヒラメを寄せる作戦だ。

気分を変える意味も含めてシンカーも快適船シンカーSパール/夜光から快適船シンカーSNのケイムラ/マイワシに替えてみる。快適船シンカーSNのケイムラ系は見た目はそれ程変わらないもののケイムラ処理がされており水中でのアピール力がアップしている。エンジン流しの釣りではより高い位置にオモリがある時間が長いのでシンカーのアピール力も侮れないものがあるはずだ。

すると先程の不調が嘘のようにアタリが出始める。捨て糸を90cmとかなり長くしたにも関わらずオモリを底からかなり切った状態でフッっとモタレが穂先と手に伝わる。ジワッと聞いてみるとモタレがさらに大きくなった。

そうこの時期のヒラメはまだまだ夏ヒラメパターン。じっくりと食い込みを待つより、ジワッと聞いて食い込みを促して短期決戦に持ち込むのが吉。良い竿はこんな時食い込みを促してくれるものだ。

慎重になって竿を下げてしまったり、糸を送り込んでしまうとせっかくのロッドの性能を生かすことが出来ないばかりか、かえってアワセのタイミングを見失ってしまう。

ガツガツのアタリが出ないものの、抑え込むようなモタレに自信をもってフッキングに持ち込む。何度か首を振られてしまったが、ここはスパルタンⅯ✕ ICのATDがスマートにアシストしてくれる。

丁寧かつ強気にリーリングするとすっかりおとなしくなった。再び2キロクラスに頬がゆるむ。

この後もアタリが続いて納得の釣りが出来て大満足。

やはり高めのタナの方がアベレージは良くなる傾向はこの日も当てはまった。

普段はライトタックルでヒラメを楽しんでいる私だが、新しい極鋭ヒラメMH240であればノーマルタックルでもライトタックルと変わらない感覚で楽しむことが出来ることを実感する。

今回の極鋭ヒラメは驚きの軽量化を果たしたにもかかわらず、もちろん調子、パワーともに極鋭の名に恥じない王道モデルとなっている。なんら軽量化にともなうネガは無い。

DAIWAロッド設計陣には頭が下がる思いだ。