アングラー:福田 豊起


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2020.7.3

銚子ライトヒラメ 特大2連発

早くも6月に解禁した銚子、飯岡のヒラメ釣り。今シーズンはいきなり型、数共に絶好調のロケットスタート。そこで先日、銚子犬若港の孝進丸にライトタックルを担いでお邪魔しました。

今回のタックル

ロッド:メタリアライトヒラメMH-245極鋭ライトヒラメⅯ-212AGS

リール:スパルタンMX IC 150-L

PE:UVFメガセンサー12ブレイドEX+Si 1.5号

仕掛け:快適ヒラメ仕掛けSS ライトトリプル

シンカー:快適船シンカーS イワシ50号

4時半過ぎに港を離れ航程20分で利根川の河口沖のポイントに到着。私は右舷ミヨシに釣り座を構えた。

今回の釣行にはあるテーマをもって臨んだ。夏ビラメ本来の澄んだ夏の潮が差し込む前。この海域ではまだ、水温の低い底潮が7月半ばくらいまで、残っているものだ。そんな時は、ヒラメのタナが低い場合が多い。それも大型ほど低いタナでじっくり狙った方が良い場合が多い気が以前からしていた。

私は高いタナを意識した釣りが得意。この低いタナでじっくりと言う釣りがどうも苦手。そこで、いつもは手持ちスタイルで狙うライトヒラメをあえて置き竿メインで低いタナをじっくり狙ってみようと言うのが今回のテーマ。

エサのイワシが落ち着くようライトヒラメロッドでも一番レングスの長いメタリアライトヒラメMHー245をチョイスしてみた。

今回はエサのイワシが大きく、深場の沈船ポイントも攻めるということで、いつものオモリ40号ではなく50号。

始めの浅場のポイントはイマイチ反応が薄い。前日はアタリが非常にかったようだが、早々に見切りをつけて水深35メートルのポイントへ移動。

こちらも始めの内はアタリが遠かったが、流し込むうちにアタリが出始めました。やや濁りがあったので明るくなってエサのイワシが見えやすくなったのかもしれない。

大型のホウボウや本命ヒラメもゲット。堪らずいつのもの手持ちでタナを探りながら誘う釣り方を試してみるとアタリが増えた。どうやら夏ビラメ本番も近いようだ。だが、今回は低いタナをじっくりがテーマなので再び置き竿スタイルに戻して釣り続ける。

手持ちであればよそ見をしていても手感度でアタリを拾うことが出来るが、置き竿の場合は手感度は捨ててしまう事となるので、竿先に集中している必要がある。船中の様子などに気を配ることが難しくなるので、やはり私には向いていないと思っていた矢先、メタリアライトヒラメⅯH-245の穂先がわずかにモタレた。

すかさずロッドを手にして様子をうかがう。かすかにモタレている状態が長く続いたが、ハッキリとした本アタリにならず我慢の時間が続いた。やっとかすかに「フッフッ」と生命反応が現れたと思ったとたんオモリを持ち上げるほどの食い上げのアタリ!

すかさず、ラインスラッグをとって大きくアワセを入れるとかなりの重量感。こんなアタリを出すのは青物系が多いが、始めだけわずかに首を振った様子があったののの、その後はひたすら重い引きとなった。青物ではない。

ヒラメの場合、大型になると尾びれを使わずとも、外周の背ビレや尻びれだけでもかなりの抵抗をする。こんな時でもスパルタンMX150-Lは150サイズとはとても思えない巻き上げが可能だ。その秘密はメタルボディの剛性。ギアなどの駆動系のパワーをロスすることがないゆえの巻き上げ力だ。それにしてもエンガワのヒレでこんなに抵抗を見せるものか?と思わせる重量感。ATDの滑らかな効きを味わいつつ、少しずつ少しずつリフトしていく。

ここで、テンションに変化を付けるとヒラメは本気になって尾びれで猛ダッシュをしてしまう。この時の瞬発的なパワーとスピードは青物以上。なるべくプレッシャーをかけ続けてヒラメに自由を与えないことが、ヤリトリの鉄則となる。また、巻き上げを焦ってドラグをここで締めてしまうと、この猛ダッシュに対応できない。ある程度緩いドラグでも巻き上げが出来るATDはヒラメに打って付けだ。

やがて、姿を現したのは6,12キロの特大ヒラメ。水面に姿を現した時のインパクトが半端ではない。タモ入れ時にバックをして抵抗したものの何とか船長さんのタモへ誘導することが出来て勝負あり。

まだ、腹に卵を持った肉厚の巨体は迫力十分。

あえて自分のスタイルを捨てて臨んだ今回の釣行。底潮の残っている状況では低いタナでじっくり攻めると言う戦術にある程度結果が出た形だ。

そこで、今度は私のフェーバリットロッドである極鋭ライトヒラメM-212AGSにチェンジ。今度は夏ヒラメ本来のタナを探る釣りを織り交ぜてみる。

今回のようにエンジン流しで糸が立つ状態であればショートロッドでライト感を存分に味わうことが手軽にできる。期せずしてDAIWAライトヒラメロッドの最長と最短ロッドを使う事となった形だ。

ここで船は外川沖の深場の沈船ポイントへ移動。こちらも大型が期待できる一級ポイントだ。

ここでもアタリは頻発。だが、この日のイワシはサイズが良すぎてヒラメ釣りのお約束であるアワセ損ねが目立った。とは言えアタリの多さからさらに本命を追加することが出来た。

船長さんはテンポよく沈船ポイントを次々と流していく。やがて、「次のポイントは大型の可能性があります。水深は65メートル、先日も7キロ級が上がりました」と気合のアナウンスが流れた。

そこで、再び低いタナをじっくり置き竿で攻めてみると。やはりかすかなモタレを感じてロッドを手に取る。かなりの時間をかけてから「フッフッ」と生体反応が現れ始める。「フッフッ」が続いたもののモタレもそれ程大きくならず、アワセ所が掴めない。その後、今度も食い上げのアタリが!この食い上げのアタリはヒラメの場合めったにあるものではない。それが一日に二回もあるとは驚かされた。

ラインスラッグを取って大きくアワセを入れると、首を激しく振る抵抗。その後、底から離れまいと頑強に抵抗する魚。船長さんの「魚?根掛かり?」との問いかけに「魚!魚!」と答えて必死にロッドを立てる。

何とか底から引きはがすとやはりかなりの手応え。レングスがかなり短い上にパワーもⅯの極鋭ライトヒラメⅯ-212だが、大ヒラメを向こうに回してもパワーは十分。底から離れてからは今回も全くヒラメに主導権を与えない。

途中で隣の釣り人とオマツリしてしまったが、上手く協力して頂いたおかげで水面までリフトに成功。今回はスムースに船長さんの差し出すタモに誘導することが出来てキャッチに成功。

 

朝の一枚目と全長はあまり変わらないが、産卵を終えてやや肉が薄い。それでも4.7キロを超える堂々の体躯だ。

私もこの型を一日に2枚釣ったことは初めて。興奮を隠せない。

今回の釣行のテーマである「底潮の低い時期は低いタナでじっくり」作戦は大成功。だが、後半潮の流れが無くなると潮上でアタリを出せなくなってしまった。この作戦は万能ではないと実感する。

梅雨が明ける頃、澄んだ夏の潮が入ってくれば夏ヒラメらしいタナを切って誘いを入れる釣りがより有利になるであろう。

プロバイザートランクHD ℤSS3500に尻尾を折って何とか収納