アングラー:福田 豊起


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福田 豊起さんの記事
2019.6.20

勝浦カモシ釣り大ダイ固め打ち

6月18日カモシ釣りのヒラマサを狙いに勝浦松部港の和八丸さんを訪れた。

ここの所、カモシ釣りでもライトタックルがもっぱらだった私だが今回はヒラマサを意識してノーマルタックルを担いでの釣行となった。

今回のタックル

ロッド:ショットバイパーM-210

リール:シーボーグ500MJ

PE:UVFメガセンサー12ブレイドEX+si4号

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勝浦きっての大型船和八丸23号船の右舷ミヨシに釣り座を構えて4時30分を過ぎたころ港を離れた。目指すは航程30分、水深40から65メートルの三本松と呼ばれるポイントを目指す。

ポイントに向かう途中、相変わらず灘よりは水色が悪い。この濁った冷たい潮のせいでこの春のカモシ釣りはスタートが1か月遅れてしまった。だが、6月に入って沖にある三本松までは暖かい潮が差し込むようになった。そのおかげで急にヒラマサとマダイが口を使い始めた。前日もヒラマサのアタリは多かったようなので気合が入る。

対ヒラマサとあって今回はハリス8号9メートルをチョイス。春のカモシ釣りはタナが高い。ゆえにヒラマサが相手であってもそれほど根に巻かれてハリスが切られるリスクは秋に比べれは低い。ドラグをある程度滑らせるファイトが可能なゆえのハリス8号の選択だ。もちろん絶対に取る!と言うのであればハリス14号あたりを使うのも手。だが、8号であれば食いが良い時であれば十分マダイも食ってくる。それゆえ長さが9メートルとやや長めになっている。この時期カモシで釣れるマダイはデカいので意識しない手はない。

ハリス8~10号前後を多用するのであればショットバイパーのM-210は非常に面白い。グラス無垢がベースで非常に操作性も高く守備範囲が広いロッドだ。抵抗の大きいカモシ袋を振るコントロール性、仕掛けを落ち着かせるムーチング性能、そしてしなやかでありながら強引なヤリトリも出来るパワーとカモシ釣りにも器用に対応してくれる。さらなる太ハリスでも対応可能、パワーの限界は見た目以上に高い。

エサは船宿が用意してくれるサンマのブツ切のほかにイカを持参した。ヒラマサにとってイカ類は得エサとなる場合が多いからだ。まずはヒラマサを意識してイカエサでスタート。

この日は潮の流れはまずまずながら二枚潮でやや釣り難い条件。こんな時はコマセの出が悪くなるので意識的にしっかりとしたコマセの振りを心がける。一流し目はアタリが無い。船中ではミヨシの釣り人が大ダイを上げた。

二流し目、まだアタリが出ない。水色は悪くない。ならば小さいサンマのブツ切もヒラマサにアピールしてくれるはず。ましてやすでにこの三本松で3週間以上カモシ船団がコマセを撒き続けている。ヒラマサもサンマのミンチに慣れても良いころだ。

すると、すぐにアタリ。私が掛けると船中次々と竿が曲がりトリプルヒットとなる。ショットバイパーM-210の粘りとシーボーグ500MJのATDにまかせて強気の巻きあげる。上がって来たのは良型の綺麗なマダイ。

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トリプルヒットの様子からして今がチャンス。ヤリトリや手返しに時間を掛けずにすぐ次の投入に備える。カモシ釣りは漁師さんの職漁が起源の伝統釣法。チャンスに一気に攻めの釣りをするのが正調カモシ釣り師だ。

案の定すぐに次のアタリが来る。またサンマのブツ切だ。先程よりもやや抵抗を見せる。それでも8号のハリスに合わせて設定したシーボーグ500MJのATDはわずかに滑る程度。あくまでも必要最低限、スマートにサポートしてくれる。かなり強引なヤリトリだがショットバイパーの粘りと相まって全く不安の要素が無いほど。

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堂々の体躯に見惚れている暇はない。

これだけ魚の活性があればヒラマサも・・・とイカを付けて投入してみるが反応が無い。そこで再びサンマのブツ切を投入。潮回りのアナウンスがあったのでジョグを入れると様子がおかしい。電動巻き上げが誘いになったのか?ラッキーなヒットだ。今度もなかなかの手応え。

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まだ、この時期でもふっくらしたグッドコンディションの綺麗なメスダイ。

結局、この日はイカとサンマエサをほぼ交互に使用したが、アタリが出たのはすべてサンマであった。イカエサを使った時間はロスタイムとなってしまった。だがイカエサはヒラマサに好アピールするばかりでなくもし、マダイが食ってきた場合はモンスタークラスだったりするのでこればかりは賭けだ。

さらにもう1枚良型マダイを追加。これは写真を撮り忘れてしまった。

この日はカモシ船団で同じ根を流しては回りなおすを繰り返していた。そして深場から根に上がるタイミングでアタリが出る場合が多かった。船長さんの指示ダナも根に上がるとその都度浅くなる。そのタイミングでコマセと付けエサが最高状態になるように心がける。

すると狙ったタイミングでコツンと手アタリが・・・そのまま様子をみるとクンクンとして入り込まない。ジョグを入れつつアワセをくれてやるとこの日一番の手応え。こんどは少しドラグが滑る。竿を立ててなるべく竿のイナシで魚をコントロールする。声が出るほど楽しい瞬間だ。

シーボーグ500MJにとってハリス8号のドラグでの巻き上げは、余裕の一言。もちろんスピードモードのまま。そのパワーの限界を見るには、はるかに太いハリスが必要だ。それでいてジョグパワーレバーは直感的に細かな調節が出来るので思いのままのヤリトリが可能。

問答無用で巻き上げ過ぎたのかマダイで間違いないと確信したにも関わらずハリスを手繰る段になっても何度が突込みを見せ驚かされる。上がって来たは今日一の雄のイカツイ大ダイ。

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狙いのヒラマサではなかったものの大ダイの乱舞に大興奮。これが勝浦のご当地釣法カモシ釣りの威力だ。

この後、2キロ級を追加。この日、一番小さいサイズがこの一枚となった。なんとも贅沢この上ない。

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朝だけで大型のタルがマダイで一杯になってしまった。だが、ここからアタリがパッタリしてしまう。

そんな時はハリスを細く長くしてマダイを意識するのが常套手段。だが、この日私はあえてヒラマサを狙い続けてハリス8号のまま手持ちで誘い続けた。結局この後アタリを出すことは出来ず、ヒラマサは次回の持越しとなってしまった。だが、やり切った感でいっぱい。カモシらしい豪快な釣りが出来て大満足の一日であった。