2022.10.7
南房小湊沖のシマアジ
2022.7.25
6月20日 銚子犬若港の孝進丸さんにライトヒラメに挑戦すべくお邪魔しました。
銚子、飯岡地区のヒラメの解禁は6月。まだ解禁したばかり。今シーズンのヒラメの先行きを占うべく、期待の釣行となった。
この日は沖に台風崩れの熱帯低気圧が居座り、のちに風雨が強くなる予報。タフコンディションは覚悟の上。私は左舷ミヨシに釣り座を構え4時30分に港を離れた。
今回のタックル
ロッド:極鋭ライトヒラメM-212AGS
極鋭ライトヒラメ待望のモデルチェンジ。もちろんスーパーメタルトップはそのままに、前作と大きく違うのはガイドがフルAGS化されたこと。エアセンサーシートやブランクのブラッシュアップなどの各部の相乗効果で大幅に軽くなっている。軽さと感度は使うたびに目からウロコが落ちる思いだ。
M-212とMH-235の2アイテムがあるが今回は夏ヒラメのエンジン流しを想定してM-212をチョイス。212のこだわりのレングスが示す通り、こだわったのはライト感覚。どんな場面にも対応できる優等生のMH-235に対して、私の思い入れはこの少しとがっているがピュアにライトヒラメゲームを楽しむべく仕立てたのM-212の方が強い。
リール:スパルタンTW 100HL
ロープロファイルでありながらメタルボディの採用により力強い巻き上げが可能なスパルタンはライトヒラメには最適。ヒラメ釣りに雑なポンピングは禁物。そうなるとリールの巻き上げ力でヒラメをリフトする必要がある。そこで問われるのはリールの巻き上げ力。私は普段ライトヒラメの手巻きリールでは丸型のミリオネアバサラを使用している。一般的に丸型でマシンカットボディの方が巻き上げ力にはアドバンテージがあるとされるからだ。だが、スパルタンならばロープロファイルであっても巻き上げ力にまったく問題なし。手の小さい方にはスパルタンを強くおススメしたい。
また、ヒラメの一瞬のダッシュ力は魚の中でもトップクラス。ドラグにもこだわりたい。そこでATD。滑り出しがスムーズなのはもちろん、緩めのドラグ設定でも巻き上げが可能な特性もヒラメ向きだ。
エンジン流しのライトヒラメに特に最適なのがこの仕掛け。ハリスの長さやサクサス仕様の専用親バリ、リーダーを使用することを前提とした上糸ナシ仕様などこだわりが満載。
オモリ:快適船シンカーS 40号 60号
オモリを底から切ってタナを探る場面の多い夏ヒラメではシンカーのアピール力は侮れない。
大川船長さんは高いウネリから浅場は底荒れしていると判断。沖の深場を攻める作戦とのこと。これを聞いて俄然気合が入る。銚子沖の深場は数はそれ程ではないもののヒラメの型が良いからだ。
最初のポイントの水深は65メートル。根掛かりがあるポイントとアナウンスが流れた。私の場合、高いタナを取ることが多い。特にエンジン流しで根回りを攻める時はその傾向が強い。その方がアタリも大胆に出ることが多く勝負が早いからだ。
しかし、竿を出してあらためてウネリの大きさを感じる。周期の非常に長い大きなウネリだ。釣り座がミヨシのせいもあり、この日はこのウネリ対策が勝負を決めることになる。
二流し目、アタリが来た。深場の魚は大胆にエサを食う場合が多い。この魚もアタリから間もなくフッキングに持ち込むことが出来た。上がって来たのは一キロ級の食べごろサイズ。
だが、ここからアタリが出せない。周りのではポツポツとヒラメが取り込まれている。中には4キロを超える大型も上がり緊張感が高まる。
しばらくして、ポイント移動。今度はさらに深場の100メートル弱のスーパーディープだ。アタリの遠い私は周りの釣り人を観察してアタリを出している釣り人の傾向を分析する。どうやら、低めのタナで釣っている釣り人の方がアタリを出せているようだ。早速試してみることに。この大きなウネリでエサのイワシが上ずっているのか、それとも底潮が暗く高いタナのイワシをヒラメが見逃してしまっているのかもしれない。
すると、私の竿にもアタリが。モタレのアタリが竿先に現れる前、手感度でモタレのような違和感を感じた。あまり経験のないことだが、新しい極鋭ライトヒラメの軽さと手感度ゆえか。まもなく、ガツガツの本アタリがでてフッキングに成功。なかなかの手応えだ。リフトに掛ると改めてウネリの高さを感じる。このウネリをかわしつつ巻き上げるのだが、極鋭ヒラメのバットパワーが一定のテンションを保ちながらの巻き上げに大きく役立っていることを感じる。かわし切れないウネリはスパルタンのATDがスマートにサポートしてくれる。ほとんどヒラメに暴れさせることなく、船べりまで寄せた。
ここでトラブル。反対舷の釣り人の道糸とオマツリしてしまった。するとヒラメがダッシュ。ヒラメ独特の鋭いダッシュは水面でのバラシの一番の原因となる場合が多い。幸いにATDとロッドで何とかダッシュをかわしてタモ取りに成功。2キロくらいだが、スレ掛かりだったので思いのほか引きが強かった。
このスーパーディープポイントはゲストも特大。ビックリするようなアイナメとマサバだ。
さらに2キロ級を追加。大型のタルがこの通り。
さらに、同様の低目のタナを攻めていると「トン」というアタリ。間もなくモタレが出て穂先から穂持ちまでを押さえてしまった。この時点でもガツガツのアタリは出ない。さらにそのまま待っていると、のしかかるような重さが加わった。
私の場合、アタリがあってから竿を下げて食い込みを促すために送り込むようなことはしない。竿の角度を保ってそのまま待つことにしている。竿を下げるのはアワセのストロークが足りない場合位だ。竿の角度を保ってそのまま待つことを「竿に任せる」と呼んでいる。良い竿の穂先はヒラメの食い込みを促すテンションを自然と演出してくれるものだ。また、ヒラメのアタリが竿先に現れやすいのでアワセのタイミングをつかみやすいこともメリット。ヒラメ40と言うが、アタリがあってからの時間ではなく、あくまでタイミングを自分の竿で判断してフッキングに持ち込めばヒラメ釣りの楽しさはさらに高まる。
アタリの出方から良型と確信。重さがさらに加わったところで大きくアワセを入れる。期待通りの重量感にしてやったり。相手は底から離れるのを嫌がるそぶりを見せる。ATDを引き出す抵抗を数回見せたものの極鋭ライトヒラメバットパワーで押さえつけると、おとなしくリフト出来るようになった。相変わらずの大きなウネリに配慮しながらの巻き上げだ。この場合、ウネリで持ち上がった時はもちろんだが、ウネリで下がった時にテンションが抜けないように気を付けたい。大型となると巻き上げが慎重になるので、この時が要注意だ。この時もテンションが少しでも抜けるとヒラメが途端に暴れ出そうとする気配が何度か感じられた。
100メートルの長丁場をへて上がってきたのは4.1キロの肉厚ヒラメ!
お腹の中にはまだ白子がたっぷり。夏ヒラメとはいうもののまだ、スーパーディープのヒラメは春のコンディションなのかもしれない。肩の肉の盛り上がりが凄い。
この後、浅場も攻めたが案の定、底荒れでアタリは無かった。イワシの回遊があるのでこちらもこれからが楽しみだ。
銚子の夏ヒラメはこれからが本番。梅雨明け時期に夏の潮が入って水色が良くなるとヒラメの食いが一気に良くなるからだ。
この日はシーズン初めとしては出来過ぎの結果となった。これからの長いヒラメシーズン、極鋭ライトヒラメM-212AGSを相棒に楽しんで行きたい。