2022.10.7
南房小湊沖のシマアジ
2022.7.25
5月16日 今季初のカモシヒラマサに挑戦すべく勝浦は松部港の和八丸さんにお邪魔しました。
前日に別件で田渕テスターと電話をすると、この日たまたまお休みとのこと。半ば強引にお誘いして急きょご一緒することに。田渕テスターはカモシ釣りは未経験だそうなので私がナビゲーター役。是非カモシヒラマサの楽しさを体験して頂くべく、私なりに気合の釣行となった。
朝、4時30分に集合。左舷ミヨシに二人で釣り座を構えた。ゆっくり準備をしつつ田渕テスターにカモシ釣り独特の遊動天秤やカモシ袋、サンマのミンチや付けエサ、釣り方等の説明をする。そこは百戦錬磨の鉄人田渕テスター「一を言えば十を知る」「打てば響く」の言葉通りカモシ釣りの全体像をこの時点でイメージして頂けた様子。後は釣るのみだ。
船は航程約30分で三本松と呼ばれる御宿沖のポイントに到着。この三本松はカモシ釣りで狙う根の中でも最も沖にある一級ポイント。水面のザワツキ加減から潮が早そうだ。この真潮と呼ばれる黒潮の流れが灘に差し込むとカモシヒラマサがスタートする。ここ数日3ノット以上と猛威を振るっていた真潮が前日一旦緩みヒラマサが爆釣したとの事。前日の魚が残っていればよいのだが。
この日のタックル
この日のロッドはプロトタイプを使用したため、ご紹介出来ないのが残念。
カモシヒラマサにシーボーグLTD500Jは打って付け。ATDドラグはスムーズな滑り出しと、滑り出した後も常に魚にプレッシャーをかけ続けるその特性はまさに対ヒラマサ向き。また、エキスパートの手に掛かれば新型のアルミダイキャストジョグパワーレバーで思った通りのジョグポンピングが可能。仮に慣れない人でもドラグ設定さえしっかりしてあれば、竿を立てたままジョグをオンにするだけでその野太いトルクで魚を寄せることも可能だ。
春のカモシヒラマサはタナが高い場合が多い。また、今回のポイントである三本松でも根から外れた場所でも平坦な場所でもヒットがあるような場合は、根に巻かれてハリスが切れるリスクは比較的低い。ゆえに秋のヒラマサよりもドラグを滑らせるヤリトリが可能となる。ゆえに私は春のカモシヒラマサはハリス8号を多用している。そして食いが良い様なら手返しを優先してハリスを上げていくようにしている。
一流し目、反対舷のミヨシ二番の釣り人が2キロ半ばの良型マダイを釣り上げる。だが、私の狙いはヒラマサなのでエサはニセイカの頭。手持ちスタイルで誘い続けているとと間もなく私の竿が大きく絞り込まれた!
すかさずファイティングポーズをとってジョグをオンにする。アタリの割にそれ程の抵抗を見せることなく10メートルほどすんなり上がってくる。?ハタかなと思った瞬間、鋭く突込み始めた。間違いなくヒラマサだ。外房の春のヒラマサは3キロ前後の小型も多い。その小型かな?とも思ったが時折ロッドのバットを絞り込むような引きを見せる。天秤を手にしてハリスを手繰る。姿がうっすら見えて「デカい」と思った瞬間、反転して走り始めた。すかさずハリスを手から離す。途中のヤリトリでおとなしかった分、ハリスを手繰る段階になって元気一杯の様子だ。何度か手繰っては走られを繰り返してようやくタモに収まったのは6キロオーバーのグッドコンディションのヒラマサ!体高が高い!
春のヒラマサは痩せている印象があるが、これはどうして体高の高い堂々たるプロポーション。6キロクラスを手にして大興奮だ。
そして間髪入れず田渕テスターのロッドも絞り込まれる。ヒラマサの引きを余裕で受け止めながらも存分にその強烈な引きを楽しんで頂けた様子。隙の無いエキスパートのヤリトリは横で見ていても実に気持ちの良いものだ。難なく良型のヒラマサがタモに収まり、田渕テスターも破顔一笑。
回遊したばかりのヒラマサはサンマ追いの場合でなければ、目立つイカエサが有利とするのがセオリ。実際私はイカエサでアタリを出した。ところが聞けば田渕テスターはエサを船宿支給のサンマのブツ切にしていたとの事。カモシ初めてと言いつつインスピレーションで付けエサを変えて結果をしっかり出す。恐れ入りました。
このあと、二人はヒラマサの活性が高いと判断してハリスを10号に変更。太ハリスにすればそれだけドラグ設定を上げることが出来る。よりカモシヒラマサらしい豪快なヤリトリが出来ると言う事。ドラグ滑らせながらヤリトリするライトタックルの釣りもモチロン面白いが、この糸を出さないガチンコファイトも血沸き肉躍るものだ。
活性が高いとの読みは大正解。すぐに次のアタリが!まずは私にヒット!そしてなんとタモ取りのサポートに回ろうとしてくれていた田淵テスターの置き竿もズドン!まさにお祭り騒ぎだ。小型のカンパチではよく聞く話だが、ハリ掛かりして暴れる仲間を見て他の魚も活性が上がりダブル トリプルヒットとなる現象がヒラマサにも確かにあるようだ。
難なく二人とも取り込みに成功。まさに大興奮だ。
前日は一旦落ち着いた潮の流れがこの日は再び早くなってしまった。そしてその流れは上潮だけでいわゆる二枚潮。どうやら我々の釣り座にコマセが集中しているようだ。我々二人と反対舷のミヨシ二番目の方にアタリが集中。なんと置き竿にしてもヒラマサのアタリが途絶えることが無いほど。
終わってみれば二人でこの釣果。もう十分と途中休憩を挟んでの釣りとなったにも関わらずだ。
この春デビューの巨大に感じたトランクマスターHD TSS 6000がこのありさま。
トランクマスターHD TSS600は内寸が85cm。 6キロ級、80cmオーバーのヒラマサがまさにスッポリ。8キロ級までのヒラマサなら曲げることなく収まりそう?
勝浦の春のカモシヒラマサは始まったばかり。この日はマダイは少なかったが大ダイが連発する日も。さらに今シーズンは9キロ級のヒラマサが取り込まれており、10キロ級の期待も十分だ。かつては秋が本番であった勝浦沖のカモシヒラマサだが、ここ数年御覧の通り春が本番となりつつある。我こそはという釣り人には、早めの釣行をおススメしたい。