2018.2.27
活性を考える
私がカワハギ釣りで考えている事の一つに「カワハギの活性」があります。
大きく分ければ9段階
必ず仕掛けの周りにカワハギが存在する事を前提に。
活性 0
・水温低下等でエサが目の前に現れても全く反応してくれない。
活性1
・水温低下等で動くエサを嫌う。
・目の前に現れたエサにしか反応してくれない。
・誘いは最低限に抑え喰わせの間(時間)を多くとる、時に10数秒以上アタリを待つ事も。
・我慢の釣りと言える。
活性 2
・複数で捕食していない。
・エサには反応してくれるが 「吸い込む喰い」ではなく モゾモゾと「居食い」する状態。
・エサ付けも丁寧に行わないとアタリは出ない。
・アサリの肝の部分しか食べない。
・誘いには乗ってくれず 仕掛けが目の前にありエサを喰い始めても その場所に仕掛けを留めていないと 離れてしまう。
・1番下のエサで掛けないと2番目のエサで掛ける事は非常に難しい。
・掛け直しが効かない。
活性 3
・複数で捕食していない。
・「吸い込む喰い」ではないがエサに執着してくれる。
・誘いには乗ってくれるが 激しい,速い, 大きな誘いはNG
活性 4
・複数枚存在するが 競争をするほどではない。
・誘いには乗ってくるが 必ず「喰わせの間」を作らないと捕食行動に移らない。
・掛け直しが効く。
・我慢の釣りが必要な活性でもある。
活性 5
・複数枚存在し競争が見られる。
・誘いの最中にアタリが出るので 捕食のスピード、パターンを掴めば好釣果が可能。
・アタリのみで活性を判断するのは非常に難しいが 他の釣り人のエサの取られ具合等でもで判断できる。
・低活性から高活性への移り変わり点。この活性の変化に気付かず スローな釣りやゼロテンを多用してしまうとツルテンの連続になってしまう。
・誘い,喰わせの間にメリハリをつける。
・2013DKO、2次予選、ファイナルもこの活性、変化に対応出来ないと釣果は伸びない。
活性 6
・この活性になると仕掛けを完全に止める事はない。速さの調整は必要だが動きの中でカワハギを掛ける。
活性 7
・かなり速い誘いの連続+上下の誘いで掛ける。
活性 8
・私が191枚を釣った金谷沖での活性 〈金谷光進丸裕治船長曰く、カワハギの反応が船下に分厚い絨毯の様に出ている〉
・かなり激しい誘い 正直どれ位エサが動いているかイメージ出来ないほど激しいロッドの上下の連続 そんな動きの中でも一瞬の「喰える間」を見つけエサを喰いに来る。
大きく分けて上記のような段階があると考えています。
もちろん活性は明快に分かれている訳ではなく、それぞれの活性の間には無段階に変化があります。
また、活性の変化は必ずしも一段階づつ上下するのではなく、例えば 活性5から活性3に、活性4を飛び越え変化する時もあります。
変化するのは魚の活性だけではなく、潮の動き(2枚潮、速さ、ウネリ等)、潮の変化、船の動き、地底の様子(砂地、岩礁、海藻、定置網等のストラクチャー)、フィールドの特性、風の変化、他の人の釣り方,釣れ方,エサの取られ方なども参考にしながら様々な変化を感じ取りながら、その時の釣り方を組み立てて行きます。
それらの変化を感じ取りながら、カワハギの大きさ、活性を判断してハリの形状、大きさ、ハリスの長さを調整しながら釣り方を探してゆきます。
また、カワハギが存在する泳層を見付け出す事も釣果を伸ばす要因のひとつです。
私がカワハギ釣りを始めた十数年前は「カワハギ釣りは底ベタの釣り物」と考える人が殆どでした。
しかし、カワハギの泳いでいる泳層が底だけでは無いと分かっている方も極少数ではありますが居たようです。
私もいつ頃かは覚えていませんが、穂先絡みをほどいている際にかなり上でカワハギが掛かり、驚いたのを今でも覚えています。
しかし、その頃の私の釣り方と言えば、底トントンからの弛ませ 聞き合わせ。
宙層のカワハギを釣る為の術など無く、その経験が私のカワハギ釣りの引き出しに収まる事はありませんでした。
私がカワハギが状況によってはかなり長い時間 高い泳層を泳いでいると気付いたのはほんの数年前、永田さんとの出会いがきっかけでした。
こだわりを持って宙の釣りを実践している永田さんには、色々な事を教えて頂きました。
そんな話の中から私が感じた事は「考える」と言う事。
釣れた魚に一喜一憂するだけではなく、その時の状況を考え、記憶(引き出しに入れる)する事が、本当の意味で釣り人の経験値を高める事に繋がると感じます。
今回のアップした「活性を考える」には思い出した事、経験した事を書き加える事もありますので、御了承ください。
このブログは、皆さんのカワハギ釣りを楽しむ為の参考にして頂ければ幸いです(^^)v