アングラー:福田 豊起


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2022.7.7

銚子ライトヒラメ絶好調

6月1日の解禁から大型ラッシュで湧いている銚子沖のヒラメ。非常に楽しみなタックルを担いで銚子犬若港の孝進丸さんにお邪魔した。

今回のタックル

ロッド:極鋭ライトヒラメAGS Ⅿー220

リール:ライトゲームIC 150-L

PE:UVFデュラセンサー×8+Si² 1.5号

極鋭ライトヒラメAGSが生まれ変わった。ニューモデルの見どころはなんと言っても『新バランス理論』。穂先から穂持ちはよりしなやかさが増しているにも関わらず操作性が良くなっており、非常に楽しいロッドになっている。想像して欲しい、しなやかでありながら操作性が良い言う事は一見矛盾しているとも思えるが、ヒラメロッドにとってまさに理想ではないだろうか。水中のイメージがよりしやすく、アタリの表現力に富み、食い込みに優れる。思い通りのアワセを入れて、しっかりとヒラメをコントロールしながらのヤリトリする。この一連のすべてのシーンで精度と楽しさが増しているのだ。

またその軽さはモタレのアタリを穂先の目感度のアタリから手に感じる手感度の領域にまで踏み込むことに成功している。近年ヒラメ釣りにおいてモタレのアタリの重要性を痛感している私にとってこの進化は嬉しい限り。今回は凪の日の夏ヒラメとあってよりライト感覚を味わえるⅯー220をチョイスした。

ライトゲームICも見どころの多いリールだ。ついにロープロファイルリールにもハイパードライブデザインが採用されることとなった。軽量なロッドと組み合わせるのであればリールも当然軽くしたい。だが、ヒラメ釣りにおいてリールの巻き上げトルクは妥協したくないところ。そこでハイパードライブデザインの採用は嬉しい福音だ。ロープロでありながらメタル製のハイパーアームドハウジングの採用で剛性も高い。ハイパードライブデジギアの精度とパワーを生かせると言う事。

ヒラメとのヤリトリはロッドは一定の角度を保ったままリールの巻きでリフトするのが基本。すなわちトルクのあるリールが必須と言える。70ミリのシングルハンドルの巻き上げはパワフルそのもの。また、巻きがスムースで手に伝わる情報も性格なのもヒラメのヤリトリではアドバンテージとなる。

今回採用されたZERO-SEATは軽いだけでなく、ライトゲームICとの相性は抜群。手の小さい方でもパーミングしやすく自然でストレスが無いので、釣りに集中出来るのが嬉しい。

朝、4時半に港を離れる。港前からリサーチとの事で船長さんは港の中でイワシを配り終えてしまった。港を出ると鳥がたくさん見える。北側の利根川の河口前にはイワシを取る巻き網船団が遠くに見える。チャンスモードとの期待が高まる。

まずは港前の20メートル台を攻めたのち灯台前の10メートル台の浅場を攻める。風も弱く、潮の流れも無いようだ。イワシの回遊があり、水色も緑がかっているが泥濁りは無く透明度はまずまず。大型ヒラメの期待も高いとあれば、まずは高いタナを攻めるのが常道。流れが無いのでハリスを短くしてイワシを幹糸を中心に暴れさせるイメージでアピールしていく。

だが、アタリは遠い。船中では時折アタリがある程度だが上がるヒラメは大型主体。集中しながら高いタナを攻めるが反応はない。この日のエサのイワシは大きく、大型のヒラメを狙うにはちょうど良い感じ。極鋭ライトヒラメⅯー220の穂先にイワシの暴れ具合を感じながらの釣りとなった。たまにモタレのアタリが出たがその後が続かずピンポンダッシュのみ。

潮が流れないので船長さんは潮回りのインターバルを短くしてランガン作戦に出る。状況を判断して船長さんがどういった戦術で攻めていくかを理解して釣りを組み立てていく。

ピンポイントを狙っている時は合図と同時に投入が鉄則。我先に仕掛けを投入、着底させるとクインクインと大きなシグナル。モタレが加わったタイミングでアワセるとガッチリ。大型のヒラメであれば20メートルを切る浅場では予想外の走りを見せることもしばしば。ドラグを滑らす場面もあり大型と期待したが、上がって来たのはヒラメながらスレ掛かり。とは言え、まずまずのサイズだ。

お腹がパンパンでイワシを飽食しているようだ。

しかし、この後アタリが続かない。依然として丁寧に1から2メートル+の高いタナを攻めている。だが、船中でアタリを出している人を見るとタナは低目のようだ。そこで、作戦変更。一転低目のタナを意識して見る。夏ヒラメと言えど海の季節は一か月遅れ、夏の潮が入って来ていない以上まだ春のパターンを引きずっている可能性もあると考えた。

すると、これが的中。俄然アタリが出始める。

立て続けに三枚目を追加。すでに時間的に後半戦となっていたがゲームの流れがガラッと変わった。

やはり、型が良い。夏ヒラメと言うと一キロ未満の数釣りのイメージだが、ソゲサイズは混じる程度。アタリを丁寧に出す必要はあるが、この位の展開も釣っていて非常に面白い。

そして、終盤は一転して風が吹き始める。それ以前はスカンパーは立てていないものの風が弱すぎてドテラ流しになっていない状態が続いたが、途端にラインが払い出すようになった。ハリスをやや伸ばして、風で引きずり回し気味になるイワシを安定させるようにする。するとすぐにアタリ。状況の変化に対応して答えを合わせていくことも釣りの楽しさの一つだ。

ラインが払い出す流しではロッドを立てて操作するとロッドの性能を引き出すことが出来る。これはアタリを待つ時もヤリトリの時も同様だ。かなり重いにもかかわらず全く引かないのでアレ?と思っていると、このヒラメもスレ掛かりでプロペラのように回転しながら上がって来て閉口。

そして船下にラインが入り込む流しで会心のアタリ。イワシが吹け上がり気味になる強風での横流しで低いタナをキープすべく捨て糸を20センチに詰めたところであった。

レングスが短くしなやかな極鋭ライトヒラメⅯー220であるが、船下にラインが切り込む流しであっても竿を下げ気味にしてあげれば船底にラインが擦れるトラブルは回避できる。いくぶんやりずらい態勢ではあるが、ライトゲームIC-150Lのパワーで自信をもってリフトしていくことが出来た。

タルに余る納得のサイズ。

さらに次のラインが船下に入り込む流しでも同サイズを追加。大満足のフィニッシュとなった。

条件に反して低いタナが正解であったことを気付くのに手間取ってしまったが軽量タックルの与えてくれる情報量と操作性でリカバリーすることが出来た。例年、夏の澄んだ潮が入ってくるとさらに盛り上がりを見せるご当地の夏ヒラメ。例年になく大型が多いのが非常に嬉しい。また、銚子通いが続きそうな夏になりそうだ。