アングラー:福田 豊起


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福田 豊起さんの記事
2020.11.15

外房勝浦沖イワシ泳がせのマハタ

ここ数年、千葉県の外房南房ではマハタの魚影が濃くなっている。イワシ泳がせで狙うマハタは釣り味も良く食味も抜群。私の注目の釣りだ。私の地元である勝浦興津港の庄之助丸さんにお邪魔した。

今回のタックル

ロッド:ショットバイパーM-225SMT

リール:シーボーグ300ⅯJ-Ⅼ

PE:UVFメガセンサー12ブレイドEX+Si 3号

シンカー:快適船シンカーSN 50号 80号

 

なんと庄之助丸さんの美人女将さんが中乗り修行を始めたとの事。船のエサ釣りは全くの未経験だそうなので、まずはイワシ泳がせの釣りの楽しさを知って頂くことが大切と思い、挑戦してもらった。

女将さんのタックル

ロッド:リーディングスリルゲームMH-195・Y

リール:シーボーグ200J-L

PE:UVFメガセンサー12ブレイドEX+Si 2号

女将さんにはライト系のタックルでトライ。

 

そしてDAIWAからこの釣りに最適な快適大ヒラメハタ仕掛けSS+Sがデビュー。今回はエサのイワシのサイズが小さい事、マハタだけでなくヒラメも意識することから8号ハリスのシングルとトリプルを使用した。起伏の激しい勝浦沖ゆえよりマハタ専門とするならハリス10号が良いだろう。

ハリとサルカンはもちろんサクサス。ハリの貫通力に優れチャンスをより生かせるサクサスフックはこの釣りでも必須。さらに頻繁なタナ取りでハリスにヨレが入りやすいこの釣りゆえサクサスサルカンの回転性能はありがたい。

女将さんは電動リールを使う事も初めて。一通り操作を説明させた頂いて慣れてもらう。この釣りの肝となる生きイワシの餌付けやタナ取りなど覚えてもらうことも多い。

 

女将さんは普段はSLJを楽しんでいるとの事で、かすかなアタリにしっかり反応していた。

朝一はカサゴ。バラエティー豊かな高級ゲストが登場するのがこの釣りの良い所。

続いてアカハタ。このアカハタも近年増加傾向。さらなる大型も頻繁に顔を見せてくれる。

この頃からジョグパワーレバーの操作にも慣れて釣りに集中している様子。仕掛けを回収するとエサのイワシが元気に帰ってくるようになって一安心。

食い上げるようなアタリはここ1,2年急に数を増やしたアカヤガラ。このユニークな姿とは裏腹に裏本命と言えるほどの美味ゲストだ。その刺身は適度な歯ごたえと甘く感じる独特の旨味。脂が乗った柔らかい身の魚がもてはやされる昨今。そのサクっとした歯ごたえとさっぱりとしてさわやかな味が新鮮に感じるのは私だけではないだろう。

ここまで、風がかなり強いものの条件的にはそれ程悪くない感じであったが本命マハタからのシグナルは無い。

私にもアカヤガラがヒット。結局、この日私は3本の裏本命を手にできた。

秋葉船長さんはラン&ガンでポイントをリサーチする。アナウンスも非常に丁寧で海中のイメージがしやすく釣りに集中できる。

東に移動していくと潮の濁りがきつくなった。どうやらこの濁りが底潮にあったためマハタの反応が鈍いようだ。目でエサを追うマハタは濁りがあると極端にアタリが減ってしまう。ここ数日の澄んだ潮に期待していたのだが。。。

ここでようやく船中一匹目の本命マハタが顔を見せる。そして立て続けに私にも。

狙っているサイズではないがまずは一安心。

ジョグとプッシュオンクラッチの組み合わせはこの釣りと非常に相性が良い。私がタナを底から3メートル切って待つ時間は30秒ほど。あとはひたすら底の取り直しとタナ取りを繰り返す。

この日のように潮の流れが緩い時はジョグの巻き上げ5くらいでゆっくりタナを取る。このタナ取り中にアタリが出ることもしばしば。潮が早い場合はゆっくりタナを取っていると根掛かりしてしまうのでジョグ巻き上げを10前後にする。勝浦沖のマハタポイントはそれ程根がきついと言う事だ。

クラッチを切って着底、プッシュオンクラッチでオンからジョグ巻き上げでタナ取り。隣で私がずーとカチャカチャ音を立てているのを女将さんは不思議に思っていたようだが、頻繁なタナ取りが誘いにもなると説明すると納得した様子。

マハタには悪条件の濁りが強いのであれば青物の可能性が高くなる。そう思った矢先、タナ取りの途中、私のショットバイパーが根元まで曲がった。

 

ここから潮の上流に向けて魚はぶっ飛んでいった。船底にこすれないようにロッドを目いっぱい下げてバッテリ―をもって船底の浅いミヨシに移動。水深+20メートルほどラインが出てしまったが、この状態でもジョグで巻き上げて魚の頭をこちらに向ける。

魚をコントロールして巻き上げる。ラインが立ち始めた。

あと10メートル。獲れる!と思った矢先ラインブレイク。ハリスを見るとザラザラにささくれ立っている。途中、魚が根に回ってハリスが傷つき限界を迎えたようだ。暴力的な首の振りと潮上の根に一目散に走った様子からヒラマサに間違いない。もとより、ハリス8号で止められるサイズではなかったので根ズレならば仕方ない。

この後から風が弱まったので秋葉船長さんは沖の深場に狙いを定めてラストチャンスに賭ける。

水深は70メートル+。マハタに加え大型のヒラメなども狙えるポイントとの事。ここで、再び私のショットバイパーが抑え込まれた。

大きくアワセてジョグで巻き上げる。時折、激しく首を振るものの走る様子はない。だが、その重量感は半端ではない。アタリも抑え込む感じだったので大型のヒラメであろう。

と思いつつ、水面に現れた魚が赤くて驚く。姿を見せたのはオキカサゴ(ウッカリカサゴ)しかも見たことのないほどの巨体にびっくり。

秋葉船長さんはシテヤッタリの満面の笑み。どうやら狙って釣らせてくれたようだ。サプライズゲストに私も船長さんも興奮を隠せない。

この日は強風と濁り潮で思わぬ苦戦をしてしまったが、イワシ泳がせらしい楽しい釣りをさせて頂いた。

これから冬の澄んだ潮になればマハタの食いも安定する。再挑戦を誓って港を後にした。そう、こんどは女将さんにも大型のマハタを釣ってもらって、その楽しさをお客様に伝えてもらわなきゃいけません。