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2021.4.7

難易度MAXの東京湾春のテンヤタチウオを攻略!「ノンストップ・バイブレーション釣法」とは

冬タチシーズンを終え、直近の東京湾では「春タチ」シーズンが始まっています。

数年前まで東京湾のタチウオといえば冬までの釣りで夏が来るまではオフシーズンでしたが、水温の影響なのか居つける場所(台船?)の影響なのかベイトの入り方が変わってきていて観音崎〜走水〜猿島エリアには通年タチウオが集まってくる状況に変わってきています。

 

さて、そんな状況の中、注目なのが去年から流行中の東京湾でのテンヤタチウオ!

潮回りによってテンビン優勢orテンヤ優勢か差はあるものの、春タチシーズンの今でもテンヤで楽しめている状況が続いています。

特に今年の春タチは大型が多く、テンビンではハリスを切られてしまうところテンヤだと取れる魚が多いといった感じで、春のドラゴンフィーバーが続いていました。

大型は抱卵したメスも多く、中型のオスは釣り上げると精子がドバドバ出ているのでノッコミ中の群れもあるんでしょうね。(東京湾タチウオの産卵サイクルも変わってきているなぁと感じますね〜)

そんなノッコミの影響もあってか、魚探には反応山盛りなのにアタリは全然出ないという難易度MAXの春タチウオを攻略できたある釣り方について、「ツッキーどんな釣り方で釣ったの?」と多くのご質問をいただきましたので直近の釣行を踏まえてブログでお伝えできればと思います。

※オールシーズン通用するか、どのエリアでも通用するかはこれから要検証なので、あくまで引き出しの一つとして参考にしていただければと思います。

 

■結果について

まずは結果から。(あんまり釣果釣果と言いたくないですが、結果がないと説得力がないのであえてハッキリ言わせていただきます!)

難易度MAXの春タチウオではテンヤもテンビンも1ケタ多数で0も続出…釣れてもようやくツ抜けという状況の中、20本前後(時には35本!)といった感じで、難しい中でもコンスタントに釣れて絶好調という実感がありました。

3月下旬:平作丸さん

 

3月下旬:こうゆう丸さん

 

4月上旬:平作丸さん

 

■概要

釣り方をまとめると、

・叩きっぱなし、揺すりっぱなし → テンヤは常に震えている状態、叩きの大きさに変化を付けるのも有効

・止めの間ほぼなし → 入れても10秒に1回1秒程度、止めの間を入れた方が良い時と入れない方が良い時がある

・超ショートピッチ → 3秒に1回ハンドル1/4回転とか、1秒に1回ハンドル1/12とか、そんなレベル

・揺すってる最中の微妙な変化や違和感を掛ける → 活性良い時はそこで即掛け、悪い時は違和感感じてもスルーしてひたすら揺すってると良いアタリに変わる。カワハギのSF釣法にも似た感じ

といった感じです。

ひたすらテンヤを震えさせるので「ノンストップ・バイブレーション釣法」と一言で表現しています。(忍ねーさん名付けの相談乗ってくれてありがとうございます!)

 

■東京湾ならでは

・ちょんちょんとショートピッチでハンドル1回転して止める渡辺太吾テスターの「太ちゃん釣法」

・竿を細かく叩きながら巻いてくる一之瀬丸さん遥斗船長の「バイブレーション釣法」

など、教科書通りのストップ&ゴーやタダ巻き、ジャークが通用しない時でも威力を発揮する東京湾ならではの釣り方があるのですが、そのエッセンスももらいながら「常に揺すってたらいい思いをした」というのがきっかけでしたw

どの釣り方も「ショートピッチや超ショートピッチ」で「焦らして焦らして焦らし続ける」という部分は共通していますね。

広い指示ダナをしっかり探る大阪湾と比べて、渋い日の東京湾は指示ダナが10m前後で狭いと5m程度とタナが限定的なのが明確な違いなので、そういう日はこれらの釣り方が東京湾には合っているんだなと感じます。

 

■止めの間について

そして、渋くなればなるほど止めの間(ステイ)を多く長く入れたくなってしまうと思うのですが、止めの間が多かったり長すぎると逆にアタリが減ってしまうこともしばしば。なので、止めの間は極力少なく短くしています。

止めている時に当たることももちろんありますが、揺すってる時も同じように当たってきます。(揺らしっぱなしと止めでアタリが出るのは大体5:5くらいの割合の実感)

揺すりっぱなしでも、海の中ではウネリやスラスターなど外的な変化で止めの間が出来ているはずなので、安易に止めの間を作るよりかは「常に焦らす」という点で良い時があると感じるんですよね。

テンビンでも一緒かなと思っていて、長い時間止めていたとしても、ウネリを受けて潮を受けて、エサは定点近くにはいるけれど常に細かくは動いているはずですよね。

 

■メリット

また、常に揺すっていることで、タチウオがバイトしてきた瞬間も細かく動き続けているので、

・更に深く追って食い込んでくれる

・針先が甘掛かりして本アタリに繋がりやすい

・居食いみたいなことが起こりにくい

というメリットもあると感じます。

 

■デメリットと解決策

ただ、デメリットは、めちゃくちゃ疲れる!

竿を動かしている時間が相当長いので、腕がパンパンになります。

なので、オススメしたい釣り方ではあるのですが、誰にでもオススメできるわけではないというのが歯がゆいところ。

そこで、タックルや構え方に一工夫。

①手巻き両軸リールを使う

電動リールだとタックルが重くなってしまい余計に疲れるので、手巻きならなかなか軽減されます。

ファイトや回収は電動と比べると疲れますが、手巻きならではファイトの面白さやバラシにくさもメリットの1つ。

 

②脇挟み⇔両手支えをスイッチ

テンヤタチウオは基本脇挟みで構えると思いますが、この構えで揺すり続けるとリールを持っている方の手や腕(私の場合左ハンルなので右手)が疲れてきてしまいます。

そこで、疲れたら↓の写真のような両手支えに切り替えます。

揺する時はバットを支えている左手を動かして揺すってあげる感じ。

巻く時はリールを持っている手の中指でスタードラグを弾いてちょっとづつ巻いています。

私はマルイカやカワハギでも大体この構え方なので癖付いちゃっているから楽なだけかもしれませんがw

 

■海中での動きのイメージ

ではでは、揺すっている時にテンヤは海中でどんな動きをしているのか?

テンヤの形状やロッドの硬さ、潮の受け方、叩きの強弱にもよりますが、

・微振動してイワシの尻尾が常に震えている

・ヘッドが上下にヘコヘコ動いている

・ドッグウォークみたいに左右にローリングし始める

といった動きをしているとイメージしています。

左右ローリングや上下ヘコヘコしている時は強いアピールになって寄せの効果があると思いますし、常に尻尾が微振動している時はめちゃくちゃベイトっぽく動いて一番良い状態かなと思っています。

・潮を受けて道糸がどう立っているのか(船下or払ってるorめっちゃ払ってる)

・穂先にどんなテンションがかかった状態で叩いているか(常にかけているor弾き気味)

・テンヤはどんな特徴の形状か(シャープな形状or鈍重な形状)

・ロッドは何を使っているか(7:3or8:2or9:1)

など状況を考えて、竿の叩き方や強弱を調整してあげてください。

 

■仕様タックル

私がここ最近使っているタックルはこちら↓

ロッド:極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS 184 リール:20ADMIRA A100XHL ライン:メガセンサー12ブレイド1.5号

この極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS 184というロッドは一風変わっていて、8:2の竿にめちゃくちゃ柔らかく長い穂先を付けたようなイメージ。(変則7:3調子)

「長いゼロテン用マルイカロッド」と言ったほうが関東の方には伝わるかしら。

しっかり動かる胴〜穂持ちと、棒ウキのようなアタリが出てかつバイト時に違和感を与えにくい超柔軟な穂先が共存しているロッドなんです。

去年のタチキンバトルからずーっと愛用しているロッドです。豪太くん流石、とんでもないロッド作ったもんですよ♪

リールは軽さと剛性のバランスを考えて、ADMIRA A100XHLをチョイス。

160gと軽量ながらも、アルミのフルメタルでハウジングされていて頑丈、そしてXHで回収も速い、今んところ東京湾タチウオの手巻きではベストに感じています。

 

この釣り方を覚えた平作丸さんエースの関くんも、後日からコツを掴んで絶好調!

元々テンビン名手でテンヤも上手な彼ですが、コツさえ掴んでしまえばダントツ釣果になる可能性大!

関くんは極鋭タチウオテンヤSP 91-180AGSを使っているので、9:1の竿でも全然出来る釣り方ですよ。

 

色々とつらつら書きましたが、参考になりましたでしょうか?

いつも効くとは限りませんが、「ノンストップ・バイブレーション釣法」を引き出しの一つとして試していただければと思います。

これから夏タチシーズンにどんどん変わっていく中でどう効くのか、どう変化していくのかはこれからも発信を続けていきます。

 

最後に、これからも東京湾でのテンヤタチウオをより楽しむために、注意が必要な特記事項をおさらい!

併せて過去ブログ「東京湾テンヤタチウオの基本情報や基礎知識まとめ!」も見ていただけると嬉しいです。

■テンヤタチウオの予約について

・船宿ホームページもしくは電話でテンヤOKか確認してください。

・予約時に船宿さんへ、当日も船長さんへ、「テンヤでやってみたいのですが大丈夫ですか?」と必ず相談してください。

 

■エサを扱う時の注意点について

・東京湾ではサンマ餌の使用はNGです。

・内蔵やカス、脂、ドリップが船内に落ちないように十分注意してください。

・釣座周りはブラシやスポンジで常に洗うようにしてください。

・船べりにイワシやイワシを巻いたテンヤを置く場合、トレーやバットの上に必ず置いてください。

 

■取り込みについて

・竿での抜き上げだけは絶対にNGです。

1.水面近くに魚が見えたらリーダーを掴む

2.リーダーを掴んだら竿を置く

3.両手でリーダーを手繰って魚を取り込む

の順番でお願いいたします。

 

■リーダーについて

・金具パーツやワイヤーの切れ端がお祭りなどトラブルの元になるため、ワイヤーリーダーは推奨できかねます。

 

■投入について

・テンビンやジギングの方の糸の立ち方をよく確認して、出来るだけお祭りを避けられるようにしてください。

・糸が出過ぎて他の方と被るようであれば、都度回収して投げ直してください。

 

もちろん感染対策もばっちり行って、東京湾テンヤタチウオ是非チャレンジしてみてくださいね!