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2020.8.22

東京湾テンヤタチウオの基本情報や基礎知識まとめ!2日間の釣行記も添えて

今年は海やベイトの変化なのか「東京湾テンヤタチウオ当たり年」と言えるくらいテンヤでタチウオが数型ともに楽しめ、爆発的に人気が広まっています。

これも各メーカーの方の普及活動や船宿さんのご協力のおかげ、今後も東京湾でテンヤタチウオが楽しめるように、今回は2回の釣行記とともに「東京湾でテンヤタチウオをやる際の基本情報や基礎知識」をまとめながらお伝えできればと思います。

 

■テンヤタチウオの予約について

直近、曜日限定や小潮周り限定のテンヤ専門船が出船開始したり、テンビン船やジギング船でテンヤ同船OKの船宿さんも増えてきました。

まだ発展途上ゆえに、お客さん側もしっかりと船宿さんとコミュニケーションを取って、気持ちよくテンヤをやりたいですよね。

そこで、

・船宿ホームページもしくは電話でテンヤOKか確認する。

・予約時に船宿さんへ、当日も船長さんへ、「テンヤでやってみたいのですが大丈夫ですか?」と必ず相談する。

・釣り座指定をされる場合は、テンヤのみをやる(四隅を取ってもらったのに途中でテンビンに切り替える、みたいなことになるとトラブルにも繋がってしまうため)

を徹底していただければと思います。

 

■タックルについて

・ロッド

やはりテンヤ特有の醍醐味を楽しむにはテンヤタチウオ専用竿がおすすめ。

各メーカーからテンヤタチウオ専用竿が出ていますが、ダイワからは

Xシリーズ:テンヤタチウオ X180/200

アナリスターシリーズ:アナリスタータチウオ テンヤ82-180/91-180

メタリアシリーズ:メタリア タチウオ テンヤSP瀬戸内185/73-195/82-175/82-190/91-170/82H-180

極鋭シリーズ:極鋭タチウオ テンヤSP73-190AGS/82-182AGS/91-180AGS

極鋭EXシリーズ:極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS178/184/192

と、価格帯と性能別シリーズを豊富にラインナップしています。

初めての1本としてはXシリーズかアナリスターシリーズで十分、調子はスタンダードな82調子で、ウネリをかわしたり誘い幅を作れる長めのものからスタートするのが良いと思います。

代用竿としては、HやHH表記の硬めの冬テンビンタチウオ竿、HやHH表記で82調子の汎用ゲームロッド、エギタコ竿でも楽しむことができます。

活性も型も良くアタリが明確に出る状況では代用竿でも十分楽しめますが、カワハギやマルイカなどテクニカル系の釣りと同様、状況が渋くなればなるほど専用竿が有利になってきますので今後テンヤをどんどん楽しみたいという方は専用竿を検討いただければと思います。

 

・ライン

大阪湾では2号標準ですが、東京湾の場合はPEは1.5号推奨2号でも可、というのがいまのところの有識者の間での結論。

というのも、1号以下だと新品のラインでない限りアワセ切れのリスクがとても高まります。

2号以上になってしまうと、テンビンやジギングとの同船の時に糸立ちがズレてしまうこともしばしば。(あとそもそも船宿の号数指定が1.5号以下のところもありますので)

ということで、PE1.5号を最低100m巻けるリールを選ぶ、ということになります。

 

・リーダー

リーダーはフロロカーボン8〜10号が標準です。

PEとリーダーはFGノットなどガイドのすり抜けが良いノットを組んで、リーダーの先にスナップスイベルを付けてテンヤと接続すると、トップガイド近くまで巻けるのでアンダーキャストがしやすくなります。

10号以上でもガイドのすり抜けが良ければ太さはあまり関係ないと思いますが、6号以下になると切られるリスクが高まります。

リーダーの長さは2m以上、取り込みの際にリーダーを掴めるようにすると手の怪我も少なくなるので、ミヨシでやる場合は3mほど取る方もいます。

ただ、よっぽど計算に慣れていない限り、リーダー長を入れた状態でラインマーカーを10m単位で合わせておかないと棚ボケしてしまうので、例えばリーダー2m入れるならラインマーカー8mのところでノットを作るなど注意が必要です。

また、ノットを組むのがめんどくさかったり時間がない場合は、テンヤに付属している簡易リーダーを使うのもアリです。

通常の船釣りと同じくPEにスナップスイベルを付け、付属の簡易リーダーのチチワ側に接続して使ってください。

なお、「ワイヤーリーダー」について質問が多く来たので触れさせていただきますと、ワイヤーリーダーは推奨できかねます。

ジギング船でもワイヤーリーダー非推奨が多くありますし、東京湾のジギング船ではNG。

理由は同じくアタリが減ってしまったり、金具パーツやワイヤーの切れ端がお祭りなどトラブルの元になるためです。

 

・リール

電動リールでも手巻きリールでもどちらでもOK。

東京湾でのメインフィールドはやはり観音崎〜走水〜猿島周りになるので、指示ダナも50〜80と深いことが多いので、一日快適に釣りをするには小型電動リールをオススメしたいところです。

手巻きリールの場合は、なるべく剛性が高くてラインキャパがあり、ハンドル径の大きいものが長く使えておすすめ。

ラインキャパと号数は上記の通りなので、ダイワからは

電動リール:シーボーグ200Jレオブリッツ 200J

手巻きリール:スパルタン MX IC 150H20ADMIRA A100XHスパルタン TWフネXT

辺りがおすすめです。

手巻きは各種ギア比や1巻きの巻取り量が違うので、巻取り量は頭に入れておくと良いと思います。

 

■テンヤについて

各メーカー形状やメリットを打ち出したものが30号、40号、50号とラインナップしていますので、お好きなものを。

ダイワからは鉛のヘッドで

・ノーマルフック(スタンダード):快適船タチウオテンヤSS30号、40号、50号各5色(マイワシ、夜光シルバーフレーク、紫ゼブラ、ケイムラ赤金、ケイムラ白夜光)

・ミドルフック(ノーマルと早掛けSPの中間サイズ):快適船タチウオテンヤSS MH(ミドルフック)40号3色(不夜城、夜光シルバーフレーク、紫ゼブラ)

・早掛SP:快適船タチウオテンヤSS 早掛スペシャル40号3色(マイワシ、夜光シルバーフレーク、紫ゼブラ)

・その他、10〜30号の瀬戸内SPやダブルフック

タングステンのヘッドで

・ミドルフック:快適船タチウオテンヤSS 40TG(タングステン)40号3色(マイワシ、夜光PB、紫ゼブラ、赤金G)

 

・ノーマルフック:快適船タチウオテンヤSS 40TG(タングステン)40号2色(夜光PB、紫ゼブラ)

と非常に豊富なラインナップ!

逆に悩んじゃうかも?「テンヤに迷わない」が三箇条の一つになるかもしれませんね!

東京湾では専門船でない限りテンビンやジギングと混合なので、お祭りしないように号数を調整するため40号、50号は最低でも準備しておきたいところ。

40号で様子を見て、大丈夫なようであれば30号に下げても良いですし、潮がきついようであれば50号に切り替える、という形でやるのが良いと思います。

また、10号単位の中通しナツメ重りをリーダーに通して増しオモリをする、というのも1つの手ですので10号、20号の中通しオモリも忍ばせておくと良いです。

カラーローテーションも非常に重要な釣りなので、各号数3色程度は揃えておきたいところ。

中間色のゼブラ、強調色の夜光系、自然色のマイワシやアカキン、といった具合で3色揃えておくと良いと思います。

1点注意として「ダブルフック」についてですが、結論から言うと東京湾ではシングルフック推奨です。

今はまだ東京湾でレギュレーションがない状態ですが、大阪湾のトーナメントではシングルフックです。

ダブルフックにすれば掛かりやすくなるわけでもなく逆にアタリが減ってしまうこともあるなどメリット・デメリットがありますし、混合船が多い今の状況では尚更お祭りなどトラブル回避のためにシングルフックを推奨したいところです。

同じ理由で、アシストフックの類も非推奨です。

 

■エサについて

東京湾ではサンマ餌の使用がNGなので、それ以外であれば色々な餌を試すのも面白いところですが、やはりマイワシが一番。

今はまだ船宿や船上での販売や配布はない状態ですので、マイワシ餌は自分で調達する必要があります。

準備する数としては、だいたいタチウオ1本につきマイワシ1匹と平均で仮定して、「釣りたい数の1〜1.5倍」を準備するのが良いと思います。

10本釣れれば良ければ10〜15尾、30本釣りたいなら30〜45尾、もっと釣る予定なら…といった具合です。

でも最低でも20〜30本は持っていきたいところです。

今のところ入手方法としては

・釣具屋さんで販売している冷凍のマイワシ餌(レギュラーサイズ〜大きめサイズ)

・鮮魚屋さんで購入する生イワシ(中羽〜大羽)を冷凍

・他にも、スーパーで一夜干しや丸干しを買って締め液に漬ける

など方法がありますが、カワハギのアサリ餌と同様大きめ小さめ硬め柔らかめとか鮮度重視とか添加物で整えるなどなど…慣れてくると人それぞれのエサの仕込みや好みが出てきます。

その辺りは好き好きだとして、重要なのはサイズ感。

自分が使うテンヤと餌のサイズを合わせることがまずは一番大切だと思うので、大きすぎず小さすぎずジャストフィットするように調整が必要です。

私はフックのゲイブ先から1〜2cmくらい尻尾が出ている、くらいになるようによく調整をしています。

エサの付け方は「腹から背骨に向けてまっすぐ刺す」が基本です。

ちょっとでも斜めになっているとアタリが減ることがよくありますので、投入の度にエサの姿勢チェックをしてください。

ワイヤーの結び方は色々な方法や考え方がありますし、テキストより動画を見ていただくとわかりやすいのでYouTubeなどで検索してみてください。

船への持ち込み方法としては、魚を入れるクーラーとは別に小型の「餌用クーラー」を持っていくと良いです。

ある程度釣ろうとすると弾数をけっこう準備しなきゃですしそうなると量やスペースも必要になってきます。

また、使わなかった餌は次回にも取っておけるように、保冷剤をたっぷり入れて、餌も小分けにしておくと良いと思います。

そして特に注意点して頂きたいのは「船を汚さずにイワシを扱うこと」

特に大羽イワシを使う場合、頭を落として腹をトリミングして使ったりするので、内蔵やカスが多く出ます。

内蔵やカスが船内に落ちてしまうと、とても滑りやすく怪我をする危険性が出てきます。

また、脂やドリップが多い餌ですので船べりに直に置くと乾燥して掃除がとても大変になります。

そこで下記点に注意してイワシを取り扱って頂きたいです!

・内蔵やカス、脂、ドリップが船内に落ちないように十分注意してください。

・船上で頭や腹をカットしてトリミングする際は、船外に落ちるようにお願いします。

・船べりにイワシやイワシを巻いたテンヤを置く場合、トレーやバットの上に必ず置いてください。

 

■小道具について

ハサミ:これはマストアイテム。マイワシなど餌をトリミングするのに絶対必要です。

タオル:油分の多い餌を使うので、タオルも数枚必要。あと時々石鹸で手を洗うのも良いですよ。

バットやトレー:油分やドリップの多い餌を使うので、船べりを汚さないためにも餌用の入れ物を船べりにも準備しておくと良いです。

変えワイヤー:テンヤに付いてくるワイヤーが切れてしまった時の変えワイヤーもマスト。釣具屋でもホームセンターでも良いので0.3mm前後のステンレス線材を買っておくと良いです。

スナップ:テンヤと接続するスナップは不意に開かないように大きめがおすすめ。私はサクサスのインタースナップ付ローリングスイベルの1か2を使っています。

 

■投入について

・テンビンやジギングの方の糸の立ち方をよく確認して、出来るだけお祭りを避けられるようにちょいキャストでスタート。

・糸が出過ぎて他の方と被るようであれば、都度回収して投げ直し。

・がっつりキャストしてカーブフォールを狙うのもめっちゃアリです!

 

■取り込みについて

竿での抜き上げだけは絶対にNGでお願いいたします!!

ジグの場合アシストフックが多く絡みとっているので抜き上げることも多いですが、テンヤは1本バリでバラしやすいこともあって抜き上げ時に魚がバレてテンヤだけ吹っ飛んでくることがありますよ。

自分や自分の竿ならまだしも他の方に迷惑がかかることがないように、必ず「両手でリーダーを手繰って取り込む」をしてくださいね。

1.水面近くに魚が見えたらリーダーを掴む

2.リーダーを掴んだら竿を置く

3.両手でリーダーを手繰って魚を取り込む

の順番でお願いいたします。

 

はぁはぁ、かなーり長くなりましたが今のところまとめられる基本情報は書いたつもりです。(抜け漏れあるかも)

トラブルが多くなると…流行るものも流行らなくなってしまいますので、基本をしっかりと守って楽しんでいきましょう!!

 

 

さてさて、ここからが釣行記です。

8/15(土)は京急大津のいなの丸さんからテンヤタチウオへ!

キャスティング東久留米店の敏腕店員水野くんと楽しんできました。

いなの丸さんはテンヤOK、予約時にテンヤの旨を伝えると四隅の席を確保してくれるスタイルです。

直近テンヤ人気爆発で、時には半分の方がテンヤの時もあるとか!

この日も別船や沖の上では多くのテンヤ仲間の方がいました。

 

ポイントは走水台船周り〜猿島周りの60m前後、高くて40m台。

船長のヨシくんは「テンビンの方はXXm〜XXm、テンヤの方はXXm〜XXm」と指示ダナを分けてアナウンスしてくれるのでとても助かります。

 

今回使用したタックルはこちら↓

ロッド:極鋭タチウオ テンヤSP 73-190AGS リール:フネ XT150PL ライン:メガセンサー12ブレイド1.5号

リニューアルした極鋭タチウオ テンヤSPの中でも一番やわらかい調子の73をチョイス。

違和感を与えにくく、テンヤを落ち着かせやすいので気に入っています。

電動の場合シーボーグ(ギア比は4.8:1)を使っているので、なるべく糸の巻取り量の感覚が近いようにリールはこのローギアリール「フネXT」がお気に入り。

 

快適船タチウオテンヤSSの40号でスタートです。

この日は1日通して40号でお祭りも特になくやれましたよ。

 

この日は前々日くらいに降った雨の影響でどちゃ濁り。

そのためかタチウオの活性はあまり良くなく、テンヤもテンビンもなかなか厳しい状況でした。

それでも時折くるピンポンダッシュのようなアタリをじわじわ追わせて本アタリに繋げると…

ドーン!この日最大の120cmのF7サイズ!尻尾が切れていなければ130cm近い個体でしたよ。

 

水野くんもドーン!と120cmに迫るサイズを何本もゲット!

この日は前半は明るめカラー(ケイムラ白夜光)、後半は暗めナチュラルカラー(ちょっとシークレット)が二人とも良かったですね。

また、2人とも共通していたのは「キャストからのカーブフォール」でいきなりガツンと持っていくタチウオを数本取れたこと。

広く積極的に探るという意味でも、カーブフォールの横の動きで誘うという意味でも、キャストは重要ですね。

なので、リーダーとPEはすり抜けの良いノットを組み、リーダーにスナップを付け、アンダーキャストが出来るようにセッティングしておくことも大事なところでした。

 

私が12本、水野くんが10本、二人とも半数近くは100mオーバーで120cmに迫るドラゴンということで、型はやはりテンヤ有利。

テンビンの方のトップが10本とのことで、数でもテンビンに勝るとも劣らない状況になることも多いんですよ!

 

水野くんが持つとちっちゃく…私が持つとおっきく…

小柄な役得ということですねwww

 

良型揃いでまさにテンヤの威力炸裂といったところ。

沖上がり後には同船の方から多くテンヤについてのご質問をいただきました。

このブログを読んで頂き皆様に楽しんでもらいたいと思います!

いなの丸さん、ヨシくん、水野くん、同船の皆様、楽しい1日をありがとうございました!

 

さて、その翌日8/16(日)は深川吉野屋さんからテンヤタチウオ!

深川吉野屋さんでは曜日限定のテンヤ専門船を開始、万次郎船長が舵を握ります。

この日は東京湾タチウオをリードする忍ねーさん、関西でトップトーナメンターだった櫻井くんやたてぽんさんなどチーム抜刀のメンバーで楽しみました。

 

チーム抜刀はFacebookの餌タチウオ専門グループ、忍ねーさんと私で餌タチウオシーンを盛り上げたく活動しております。

各メーカーの方と垣根を超えて交流しているので、とても刺激や情報をもらえる1日に!

中でもいつかご一緒したかった櫻井くんとの釣りは楽しかった〜♪

なにやら仕込んでいますね〜男が惚れてしまう愛らしさ…しかしいざ釣りになるとバリッバリなのがまた私のツボ。

 

かっこいい取り込み!

この日は櫻井くんの「フォールの釣り」をたっぷり見れたのでとても勉強になりました。

曰く、大阪湾ではかなり効くフォールの釣り、東京湾でも十分に効くとのことで、これも一つの引き出しにしていきたいですね。

まだまだ発展途上な東京湾テンヤタチウオ、関西の有識者の方やトーナメンターさんの方も東京湾で日々研究されていますので、情報交換や交流をしながら切磋琢磨できることがとても楽しい!

まだまだ勉強することばかりですが、冒頭でも書いたような私なりの情報発信を続けられればと思います。

深川吉野屋さん、万次郎船長、抜刀や同船の皆様、楽しい1日をありがとうございました。

 

船宿さんや各メーカーの方と協力して、東京湾テンヤタチウオの普及にこれからも努めていきます!

今後東京湾で大注目の釣り物ですので、テンヤタチウオ是非チャレンジしてみてくださいね!