アングラー:林 良一


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2012.7.29

〈林〉【湾フグスキルアップ講座 Vol.4】 at えさ政釣船店

釣り教室も今回で10回目を迎えられ、そんな7月28日(土)、前回同様湾フグを狙いの釣り教室を、大田区羽田のえさ政釣船店さんで開催いたしました。

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当日の桟橋は曇天で無風。出船1時間前より船上レクチャーの準備を始めますが、頬を伝う汗、汗、汗・・・

そんな中宿では元気な女将さんの笑声が響き、ご参加の方々にはクジ引きをしていただき、いつもの釣り座表に名前を書き込んでいただきます。今回は22名のご参加にただきました。本当にありがたい限りです。

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出船30分前から船のミヨシ部分にお集まりいただきレクチャー開始です! 湾フグ釣りの簡単な歴史、タックル、テクニックなどをご説明させていただき、最後の質疑応答後出船なのですが、今回はレクチャーの最中、えさ政さんの社長、女将さんはじめ船長、スタッフ方々、えさ政さん関係者全ての方が見守られる中でのレクチャーでした(汗) 

レクチャー終了後いざ出船! いつも笑顔が爽やかな岩越船長が目指すは、湾フグの大場所大貫沖です!! 船は多摩川を下りながら、左岸には羽田空港の離発着、正面には風の塔を臨みながら航行します。

しかし、一昨日まで順調に釣れていた湾フグなのですが、前日より潮が澄み、それにともない食いの方もパッタリと止まってしまったようで、不肖講師といたしましては今日の釣況に不安が過ぎる中、前回もご参加いただいた右舷ミヨシの鈴木さんとポイント到着までエサのアカエビを剥きながらの釣り談義、鈴木さんはこの船最前線ブログもよく読んでいただいているようで、釣りを心より愛する方とまたお知り合いになれた感がありました。

 

さて、ポイント到着空は曇りなので一見潮は濁っているように見えましたが、船が微速で航行しているとき、舵を一杯に切った航跡の泡はやや緑掛かった白色、潮が濁っていれば茶色掛かった色に見えるので、ポイントには前日と同じクリアな潮が居座っているようです・・・

アンカリングして開始のアナウンス! 待ちかねていた皆さん、一斉に本日の第一投です!!

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すると思っていたよりも上げ潮が効いていて南風のこと、ラインは艫側に流れていきます。

しばらくして船中を一巡いたしますが外道のアタリすらない様相・・・。僕も竿を出してみますが、曇りで凪、そんなに悪いようには感じられない日並、雰囲気なのですが、10分程竿を出し誘いを繰り返すも、フグからの、外道からすら反応はありません・・・

気を取り直して船中をもう一巡しますが、時間だけが過ぎていき、何ら状況は変わって行きません。

岩越船長は何度と無く碇を揚げポイントを移動してくれますが、しばらくは同じ状況が続いてしまいます・・・

それでも左舷艫の藤岡さんは、仕掛けが着底しているときのゼロテンションのやり方を熱心に聞いてきてくれたり、竿にこだわりがある福田さんのお話しに聞き入ったり、水産大学ご出身の青山さんには、論文のテーマだったという魚が感じる色のお話しを窺ったりと、お一人お一人とお話しをしながら船を回らせていただきました。

ただ、土俵が無いのに相撲を取ることはできず、過ぎていく時間に焦りを禁じ得ない展開となってしまっていましたが、そんな中口火を切ったのは右舷艫二番の釣友の郷ちゃん。大型ショウサイフグを抜き上げ、船中1匹目をGETです!

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その後プチ時合といえるかな? という時間が一回あり、右舷3番の熊切さんが連荘、新山さん、釣友やっさんもフグを釣り上げます。

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しかし左舷側は厳しい状態で、船中竿を持って回る僕にもフグからのアタリは1回だけで、それも掛けた直後にバラシてしまい活性の低さ、食いの浅さを物語っているようです。

そこで岩越船長が「林さん、ちょっとこの状況じゃ厳しすぎるから、アカメのポイントに行ってみましょうか!?」ということで、小さな根が連続してあるポイントに移動します。

皆さんに「オモリが着底したらリールを半回転巻き、そこまでの誘い下げを繰り返してみてください。根は高低差がありますので、根掛りに注意しながら時折底立ちも取ってみて下さい!」とお伝えし、僕も左舷艫近くで竿を出します。

すると、誘い下げの最中にフワフワとしたアカメ特有のアタリ! 底まで連れて行き最初のアタリでフッキング!! その中振りのアカメを皮切りに、それまで静かだった左舷側にもアタリが出始めます!

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これには船長と「よかったヨカッタ」と胸を撫で下ろし、沖上がりまでは1時間、この好転した状況に「ここからが今日の本番! そして自分の出番!!」と、船を何回も回りました。

カワハギ教室でお知り合いになり、湾フグ釣りに(地獄に・笑)嵌り短時間でえさ政さんで竿頭になった武田さん。ラスト15分のとき根掛りで仕掛けを全損。その後オマツリしたにも
わらず、最後の最後で1匹を掛け、取り込んだところで沖上りのアナウンスでした! ヨカッタねぇ~、タケちゃん!!

 

残念ながら型をみない方もいらっしゃいましたが、当日は羽田のお祭りとのことで定刻より若干早い沖上りでした。

下船後は景品を賭けたくじ引き大会で盛り上がり、10回目の釣り教室は無事に終了いたしました。

 

 帰宅後1人杯を傾け反省会・・・、「一年を通して一番活性が低い真冬の湾フグ釣りよりもアタリが無い状況だった。夏カワハギでも冷たい底潮が入ると、今日のように外道もほとんど食ってこないような低活性になってしまうことはある。しかし今日の状況はもっと酷かった・・・、午前中は湾フグ釣り経験の中でもトップクラスに悪い状況だったな・・・」など、思い起こし考え、「そんなときはどうすれば・・・、ご参加いただいた方々には果たして満足いただけただろうか・・・」など思っていると、あっという間に外道で釣れたタコブツは2人の子供に食べられてしまい、オヤジは口を尖らせながらまたタコを切りに行くのでした・・・(苦笑)

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 厳しい状況の中一日頑張っていただいた皆様ありがとうございました。これに懲りずに是非またご参加ください。そしてえさ政さんありがとございました。

これで湾フグは(多分?)一区切り、これからは夏カワハギを皮切りに、しばらくはカワハギ釣り、カワハギ教室を行って行きたいと思っています。