微細なアタリを迎撃!・湾フグ釣り教室
初夏の白子の時期も一段落。盛夏を経て東京湾内は高水温で安定、秋冬に向けて下がり出す頃から数釣りのチャンスが訪れる湾フグ釣り。
そんな前哨戦となる9月10日(日)、羽田のえさ政釣船店さんにて、湾フグ釣り教室を開催させていただきました。
今回は18名様のご参加をいただきました。いつも多くのご参加ありがとうございます。
釣り教室では、出船前にレクチャーをさせていただいております。今回は湾フグ釣りが初めての方が半数以上いらっしゃったこともあり、基本的な内容を織り交ぜてのお話しといたしました。
なぜ「湾フグ」というのか? ショウサイフグとは? 釣りのに適したタックルは? 釣り方では、アタリの出し方、アワセ方、アワセを失敗したしまったときは、抜き上げ方は、などのお話しをさせていただきました。
レクチャー終了後岩越船長が舵を握る船は、湾フグ釣りの大場所大貫沖を目指しました。
ポイントまでの航行中は船を1周しながら、エサであるアカエビを剥き、チラシバリ仕掛け、親バリ仕掛けそれぞれのエサ付け方法をお伝えさせていただきました。
大貫沖に到着するとほぼ無風、船長がアンカーを入れ、待ちに待った第1投です!
すると・・・
上げ潮止り付近の潮見なのに、下げ潮がきいています。どうも、上潮だけが流れている二枚潮のようでした。
開始してしばらくすると冨田さんにヒット! 中型のショウサイフグ、これで一杯のお供確保ですね!
湾フグ釣りではベテランの域に入っている大内さん。アナリスター湾フグとスパルタンの組み合わせ、良いタックルで良い腕での結果ですね!
湾フグ釣り初挑戦の藤原さん。帰港中に色々なご質問をいただき、ご熱心さが伝わりました。今月の湾フグ仕掛け作り教室にもご参加いただく予定です。
「ちょっとロッドが硬いかなあ?」とおっしゃっていた倉持さん。小さなアタリ掛けに行きこの表情、やりましたね!
その後潮は止り、段々と下げ潮がききはじめると、上潮と同調しより速い流れになって行ってしまいました。
そこで「フグは、海底でエサが安定していないとアタリを出しません。オモリを足して増やし、重くしてみててください」と船を回りました。
富田さんの奥様は、早い潮にオモリを足してアタリを出し掛けました。このサイズでも、掛けた時の衝撃、引きは中々のものです!
中盤、潮が早くなってきてところでロッドを出してみることにいたしました。
ラインは紅牙12ブレイドのの0.6号を使っていますが、海底でより仕掛けを安定させ、もっとラインを立たせる意味もあり、タイドブレーカーの30gを2個付けしてみました。
しばらく釣ってみましたが、これではちょっと重すぎるようでしたので、45g1個にして再トライ、払い出して行くライン=海底で仕掛けが流れ方向に移動しているのが止まる臨界点を探し、そこで誘い下げを繰り返しました。
しばらくすると、かなり微かなアタリが出ました。
「かなり微かなアタリ」とは、平らな面に仕掛けを置き、仕掛に接続したリーダーを斜め上に、それを横にユックリと引っ張ってみるとします。
仕掛は平面の上を移動、平面ですので等速でユックリと移動しているのですが、そこにシャーペンの芯が横たわっていたら・・・
それを踏み越す時、オモリが0.5mm位上がって落ちるのですが、「かなり微かなアタリ」とは、そんな挙動のことで、それを揺れる船上で、竿先をピタッと止めるゼロテンションで察知、アワセに行くのです。
ロッド:アナリスター湾フグ リール:エアドレッドチューン
また、今回のように、上潮だけが早い場合や、潮の干満が日中に大きい春~初夏などは、オモリの号数を複数用意しておくことがアタリを出すことに繋がり、タングステンシンカーが実績を上げています。
釣り教室常連の長島さん。この後船をもう一巡し、背後からロッドエンドをトントンと、「アタリ、アタリですよ!」っと伝えると、ビシッとアワセに行きました! そして、なんと、このタイミングでフグが食っていてヒット!! 笑いながら怒られましたが・・・(苦笑)
先日、釣り仲間とのタチウオ乗り合いの時に同船されていた山口さん。今回は湾フグ釣りに挑戦、美味しいそうな1匹を釣り上げられました。
仕掛け作り教室を開催させていただいている「ふみ屋」さんのマスター外村さん。今回はアナリスター湾フグで挑戦、オモリは紅牙遊動テンヤでしたね。
もうじき沖上りと言う時、根気よく誘い下げを続けていた山崎さんにきました! やりましたね。嬉しそうです!!
今回は中型が主体となり、微細なアタリでテクニカルな湾フグ釣り教室となりました。
下船後は、その日1日を振り返っての状況の解説、それに合った釣り方のお話をさせていただいており、ジャンケン大会なども行わせていただいております。
ご参加の皆さま、ありがとうございました。何か得ることはございましたでしょうか。
えさ政さん、大船長、女将さん、岩越船長、マスター、矢内さん、今回もお世話になりました。
これから数釣りが期待できる湾フグ釣り、釣って楽しく、食べてたいへん美味しいのです。是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
追 記
釣ったフグは船上でさばいてくれ、身の状態(身欠き)にして持たせてくれますので、ご家庭で美味しく召し上がれます。
あわ漬け醤油に一味がベストマッチ!
また、えさ政さんでは、目の前の多摩川で蜆の漁があるときは、獲れたてを下船後の宿で求められます。これも中々オツなのです。