アングラー:林 良一


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2015.5.31

つり人誌さん 夜アナゴ釣り取材

ここ数年間不振だったアナゴ釣りですが、「今年はアナゴいるよ~! 釣れるよ~~!!」との情報を方々からいただいていたにもかかわらず、中々釣行できずに地団駄を踏んでいました。
そんな折、つり人誌さんの佐藤記者より「りょうさんはアナゴ釣りされていましたよね。今週どうですか、アナゴ釣りの取材なのですが?」と、ありがたいお声かけをいただき5月30日(土)船上の人となりました。

今回の船宿さんは神奈川県川崎市のつり幸さんです。

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つり幸さんには去年、宮澤さんと一緒にタチウオ釣りの取材で伺っていて、今はアナゴの他にヤリイカ等、バラエティーに富んだ釣り物を看板にされています。

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取材当日アナゴ船は大盛況で二艘出しとなり、出船前の佐藤記者は、タックルや仕掛けの撮影に余念がありません。

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今回のアナゴ釣りは、人生の大先輩でもあり、東京湾のアナゴ釣りでは名だたる名手方々や名船長より前情報をいただき、それを鑑み作戦を練っての乗船しました。

その情報を要約すると・・・

今年は「メソ」と呼ばれる小型のアナゴが多いこと。
アタリが小さく、食い込みが悪いこと。アワセ損ねたとき追い食いをしないこと。
投げてサビク釣りより、定点で小突く方が良いよう。
潮見よりも潮が早い。
アカクラゲやミズクラゲがかなり多い。

といったものでした。

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という孫子の兵法がりますが、釣りでは「好敵手を知り、釣技を知れば百釣危うからず」といったことになり(?)、ここ数年のブランクがあるアナゴ釣りのこと、敵を知り得ることのできた的確な情報は、今回の取材の功を奏すのでしょうか・・・?

 

さて、そんな前情報からタックルは・・・

1つは今年発売のアナゴXスマックをセットしたものを一対(江戸前のアナゴ釣りは2本竿で釣ります)。

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従来使っている竿にチヌジャッカーをセットしたものを一対。

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AGS-Fと、それに似通った調子のメタリア MH-145のマルイカ竿にエアドをセットしたものを一対の合計3タックルを用意しました。

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さて、タックルの撮影も終了した定刻の5時半、舫を解かれた船は南東方向に船首を向け、アナゴ釣りの大場所、木更津沖を目指しますす。
しかし、南よりの風が12mと強く、舳の釣り座では風波によるピッチングが心配です・・・

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ポイントに到着しアンカリング。
周囲には数艘のアナゴ船が浮かび、その人気の高さを窺わせます。

まだ明るいうちから先ずは、一番手慣れた竿から釣り始めてみたのですが、すぐに左の竿にアタリ! アワセもバッチリ決まりリーリング中「?・・・」、ファーストヒットは大きなシロギスちゃんでした(笑)

経験上、日没を過ぎてしばらくするとアタリが出だすアナゴ釣りですが、明るいうちはゲストが多く、この日はカレイも混じりました。
釣り進めて行くと過去のアナゴ釣りの感覚を呼び起こす、アナゴがハリから垂れ下がったイソメを咥えるフワフワとした前アタリが!
ここで脳裏に焼き付けておいた前情報をフル動員、即アワセには行かずジックリと食い込まし、ハリ先がアナゴの口の中に引っ掛かった「ゴツゴツ」とした本アタリになったのを見極め大アワセ、バッチリ決まりました。

マズメ時に数本のアナゴを追加し、予てから試してみたかったアナゴXに竿を替えて釣ってみることにしました。
小突き易いアナゴX、揺れる舳ではありますが、オモリを切って置くを繰り返しているとアタリ! 硬めの竿ですのでそのままパーミングを弛めて食い込まし、張りのある胴を使ってアワセも決まった1本です。

 

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佐藤記者も合間にアナゴXで、あれよあれよという間にアナゴを釣り上げます! 光量が少なくこんな写真でスイマセン・・・

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日没後は少しずつ流れが緩くなって行った潮のせいかアタリが途絶え気味=かなりテクニカルになってきました。
それではと、ここで穂先の柔軟なマルイカ竿に持ち替え小突き始めました。

すると、やや増し始めた風に上下する舳でも、その柔軟さ+長さ(約25cm長い)の為海海底でオモリが跳ねることもなく、渋くなっていく食いも弾かず、沖上りまでポツポツとアナゴを追加することができました。

ハリ掛かりしたアナゴは、自作のアナゴバケツに付けたハリ外しで簡単に外せ、短い釣り時間のアナゴ釣りのこと、早い手返しに一役かっています。

 

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沖上り直前には、船上で船長がアナゴをさばいてくれますので、帰宅後美味しいアナゴ料理を楽しむことができます!

 

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取材当日はアナゴの食いが渋かったですが、結果14本のアナゴを釣り上げ竿頭をいただくことができました。

ブランクがあっての取材でしたが、アナゴ釣りの大先輩方々と過去の自分が助けてくれました。

 

 

エサ盗りの巧みなアナゴ、カワハギ、フグを「技巧御三家」と呼ぶそうですが、そんな掛ける釣りが妙味のアナゴ釣り。

獲るか盗られるかの攻防、ここぞという時に決まるアワセの快感、そしてその食味。

今年好調なアナゴ釣り、是非釣行されてみてはいかがでしょうか。

 

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この取材内容は、アナゴの釣り方と仕掛けそれぞれの基本及び応用編を含め、6月25日発売のつり人誌8月号に掲載される予定です。

よろしくお願い致します。