アングラー:林 良一


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2014.4.7

〈林〉ナーバスなマルイカ・小湊マルイカ釣行

釣りの対象となるイカは何種もあり、十数キロにもなる大きなソデイカや、芭蕉という植物の葉に似ていることから「芭蕉烏賊」との名もある、最近ではティップランでも人気のアオリイカ、運動能力に長け体育会系のスルメイカ、そして、年始めより釣果の声が聞こえてきて、今まさにトップシーズンに向っているマルイカ他、様々なイカ釣りを楽しむことができます。そんな中、あくまでも個人的な考えなのですが、マルイカはナーバスなイカ、ナイーブなイカという印象があります。

 

そんなマルイカを狙って4月6日(日)、釣友の阿部さん、長田さんの発案で、お2人の定宿である小湊の寿々木丸さんでのマルイカ釣行を企画、総勢14名の楽しい釣友が集まり仕立てとなりました。

当日は雨の中、午前2時には自宅を出て小湊へ向かいました。4時前に駐車場に到着すると、そこにはもう数台の車が到着しており、小雨になってきた中、冬並みの寒気が入るとの事で皆さん防寒に着替え、釣り教室で使っているクジで釣り座決めをいたしました。

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出船前船長に状況を伺うと、「数日前までは潮が澄んでしまい、120mまでマルイカが落ちちゃったんですよね~。でも、昨日、一昨日の時化で、少し濁りが入ればまた浅く(60m位に)なるのでは」とのことで、「最初はその辺りの水深から探してみましょう」とのことでした。

そうなるとタックルは、深場も加味しシーボーグ150JにAGS-F、ラインはPE08、直結6本スッテの内、ケイムラハダカ、マッチャを常にどこかに入れるラインナップですが、雨上がりで光量の少ない海中を考え、夜光玉入りピンクハダカも混ぜて臨みます。

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さて、定刻5時半に出船です。ポイント周辺にはかなりの鳥が海面近くを、低く低く飛んでいるのが少々気になりました。そんな中、水深60mラインから釣り開始です! 船を流し始めると、思いの外海はウネリがある状態だと気付かされながらシンカーが着底、するとすぐにアタリがありアワセを入れジョグをON! 開始早々から船中数人の竿が曲ります。僕は小型のムギイカを取り込み、直結仕掛けの利点を生かし、素早く仕掛けを沈め直します。ドラゴンシンカーが再度着底後ゼロテンション。着乗りがないとみるや、ユックリとした聞き上げに入ります。

〔ウネリの中でのは〕

当日は1.5m前後のウネリが常時あり、舳の釣り座の僕は、艫から入ってくるウネリに合わせ、ウネリで船が持ち上げれれば竿を下げながら、逆に船が下がれば竿を上げながら・・・、つまり、ユックリとした聞き上げを続けながら竿は上下動を繰り返し、段々と高い位置になって行くのですが、大切なことは、シンカーを背負った穂持ち部分の曲りを常に一定にするよう心掛け、「宙でのゼロテンションの精度を上げる」ことを心掛けます。

例えばパン食い競争のパンは、止まっているほど食べやすいことを想像すると、パン=スッテと置き換えると、大きく上下動を繰り返すスッテより、 止っているスッテ=マルイカは狙いを付け抱きに行けるタイミングが長い と考えることができ、片舷に複数の釣り人が並ぶ船では、ウネリの時など特に、スッテの動きを1人制することができれば、他の釣り人との比較対象となり、釣果に繋がることがあるものです。

書くと簡単なのですが、そんなことも引き出しに仕舞っておき、まさに船上でしか体験でき得ないウネリとの対峙の時にこそその引き出しを開け、仕掛けを制する制度アップを試みてはいかがでしょうか。

 

朝、光量が少ない時には、ケイムラハダカの頭だけを青く塗ったスッテが中でも高反応でした。ありがとう、湯沢さん!

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ただそれからも、反応はあるものの一流ししか竿は曲がらないか、空振りの流しもあり、船は徐々に100m前後の水深に移動して行きました。ところが、深場でも同様に、食ってきそうな反応はあるものの、アタリとアタリとのインターバルが長く、集中を切らさぬよう、ウネリの中でも仕掛けを暴れさせないよう心掛けながら釣り進めて行きました。

雲の晴れ間から日が差してくると、先ほどのケイムラハダカ青帽のへの反応が無くなり、それではと、セオリー無視ではないですが、グリーンハダカを混ぜてみると好反応! ですが、長くは続かないのでした・・・

140406_072500.jpg終了1時間前には痛恨の根掛りでラインが高切れしてしまい、ミリオネアとメタリアの手巻きタックルに変更後、1杯獲って合計16杯で終了となりました。

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さて、冒頭では「 個人的な考えなのですが、マルイカはナーバスなイカ、ナイーブなイカという印象があります」と書かせていただきました。低水温の1月前後、僅かな温みを感じながら、少しづつではありますが、浅みを目指して、用心深く移動してくるであろうマルイカ。何かちょっとした変化でまた深場に戻ってしまったり、反応があるのにアタリがまるで無かったり・・・

男性的なスルメイカに対して、どこか女性的にも感じられるマルイカ
。当日は、若干の濁りが入り、浅場での釣りを期待していたものの、下船後の船長の話しによると、船の無線では前日鴨川の定置網にブリ(イナダ?)が大量に入ったとの情報もあり、ポイントでは、そのブリの捕食時に付き上げられたイワシなどのベイトを鳥が見つけていたようで、ブリは当然マルイカも捕食する為、捕食魚の脅威に深場に身を隠すように落ちてしまい、反応はあっても活性が著しく低かったのではないかと推測できました。

 

自然の中で楽しむ釣りのこと、様々な条件がありますが、そんな中でも今日1日の釣りに感謝し「面白かったね!」、「また行きましょう!!」など、 皆笑顔のマルイカ釣行でした。

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【LTマルイカ釣り教室 at 五エム丸さん】

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4月13日(日)、葉山の五エム丸さんで開催のLTマルイカ釣り教室、まだ若干名の余裕あります。ここのところ上向きな気配の相模湾、亀城根のマルイカを是非ご一緒に攻略してみませんか!

ご予約は五エム丸さんに電話連絡いただけたらと思います。五エム丸:046-875-2349

よろしくお願いいたします。