アングラー:林 良一


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林 良一さんの記事
2012.6.6

〈林〉Enjoy Fishing !

もう随分前の私事ですが・・・

学生時代、卒業旅行に行こうと思い立ち、遊び大好き勉強・・・、の三人組でアメリカへ旅立ちました。

その頃僕は流行っていたブレイクダンスに夢中で、当時全盛だったマイケルジャクソンの影響もあり、授業中には手でウエーブを、キャンパスの廊下を歩いてはムーンウォークの練習を、体育館では背中で回っていたのでした(恥)

落合信彦著の「狼たちへの伝言」にも影響を受けリフレインで読み返し、二十歳そこそこの若者なりに、「今しか出来ないことは何か?」など考えていたものでした。

 

アメリカ・ロスアンジェルス。

ブレイクダンス発祥の地でもあるアメリカ。その頃日本に入り立てのスノーボードにものめり込んでいて、英語は良くて「2」の評価の3人組は、若気の勢いでアメリカのロスアンジェルスに旅立った次第なのです。

ホテルはチャイニーズシアター近くのホリデーイン。金銭面のこともありオプションツアーは付けず、ほぼフリーのツアーで申し込み、滞在中の1日は僕の希望でブレイクダンスの本場ヴェニスビーチへ直行いたしました! もっともそれは、ホテルのフロントの一人をつかまえ首っ引きで身振り手振りで頼み込み、行き先をヴェニスビーチでタクシーを頼んでもらったのでした。

到着したヴェニスビーチは快晴。ゴキゲンのビキニのお姉ちゃんもいれば、マッチョなお兄さん方々が目の前を横切ったりと、めまぐるしく目の当たりにする映画でしか観たことのない風景、光、匂い、温度に、(そのころは)いたいけな僕らは有頂天、おのぼりさんを通り越し、偽物の Hard Rock Caffe のTシャツを鼻息荒くに買い込むのでした・・・

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そんな中カタコトの英語、初めて握るドルでホットドックを買い、紙コップのビールとともにビーチで頬張り、「来て良かったな~~」など悦に入っているともう夕方近く、どうやってホテルに帰るのかも考えていないお幸せな三人組・・・

タクシーを止めることも、ましてや公衆電話でタクシーを頼むことさえできない語学力・・・

夕闇迫るヴェニスビーチで30分近く右往左往したでしょうか、結局ジャンケンで負けた僕が、そばを通り掛かった優しそうな男性にやっと・・・ “Calling taxi please.”と、(笑うところです!)一生懸命伝え、その男性は電話ボックスへ、程なくタクシーに乗れたのでした・・・(恥)

 このとき電話をしてくれた男性が、僕ら1人1人と握手してくれ、“ Enjoy America ! ” (アメリカを楽しんで!)と笑顔で一言・・・。優しきその男性、神様のようなその人を遠ざかるまで見ていたことを今でも覚えています。

 

Enjoy Fishing ! 楽しい釣りを!

僕は釣りを通してお知り合いになった方々に、そんな優しき男性=優しき釣り師になれるかは何とも自信がありませんが、楽しいからこそ始めた釣り、真剣さと楽しさを持ち合わせ「何で釣れたのか?」また、「どうして釣れなかったのか?」をとことん楽しみながらいつも臨みたいものです。

 

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