タコXが唸る! 湾ダコ絶好調!!
今年の夏タコ釣りは、開幕2日目に釣行し(東京湾の夏タコに!)6杯の釣果でした(一応竿頭ではありました・苦笑)。
でも、この時は風が強く、風裏のポイントに限られた釣りでしたが、1年振りのタコ釣りのアワセの妙味とその重さ、そして食味に、6月24日(金)も東京湾のタコを狙い、浦安の吉久さんより船上の人となりました。
数日前からタコの釣果が上向いており、前日はトップで30杯の釣果! 船中9名で平均20杯弱の爆ノリでした!!
それを受け当日もマダコ船の人気が高く、朝早くから釣り座のキャップがいくつも取られていました。
さて、今回もタックルはタコX、リールはミリオネア バサラ100Hにラインは12ブレイド2号を150m巻きました。それにリーダーとして、フロロの10号を40cmほど、タコ釣りにしては短く結節、これについては後記いたします。
仕掛けは、自作のタコテンヤも用意して行きましたが、今回は、東京湾での“タコエギ”の可能性を試してみようと思いました。
これは自作のタコテンヤ。DAIWAのシールはご愛嬌、自称「不・純正 快適タコテンヤ」と呼んでいます(苦笑)
そしてタコエギ。色々な種類があるようですが、今回はこの4本を用意。テンヤの釣りとの共通点や相違点、メリットやデメリットを竿釣りで見出してみていと思いました。
その他にも、上は以前作ってみた、餌木にタコテンヤ用のカンナを付け改造したもの、スミイカテンヤ、もちろんダイワの餌木も持参してみました。
タコエギはこのように、親子サルカンの枝部分に、オモリと距離を離さない意味合いで、スプリットリングで取り付けました。オモリも、ゴールドや夜光で目立つ、快適シンカーの30号を中心に、やはりスプリットリングでセットしました。
ポイントまでは航行45分程の、工業地帯の岸壁沿いを狙います。
開始早々、一流し目から、お隣の坂元さんに良型のタコがヒット! 坂元さんは様々なテンヤをご持参され、楽しまれながらタコ釣りをされていました。
田中さんも軽快に小突き続け、程なくして、食べると柔らかそうな小型をGET! その後も着実に釣り続けていらっしゃいました。
僕はタコエギタックルを軽くキャストし、ロッドを倒してラインを巻き込み、小突きながら手前にさびいてきてみました。この動作は、ロッドを一定の角度で小突きながら、リールを細かに巻いて行っても良いと思います。
5分程で、タコXの穂先にモタレ≒タコエギに、搗きたてで柔らかな、のし餅が乗っかってくるような感触 が伝わっています。
これは、タコがエギを発見、襲い掛かかり、素早くエギを押さえ込み、上に圧し掛かってくる感触で、ここではまだ小突き続け、逃げるエサ=エギ を演出します。
時間にして5秒~7秒位でしょうか、5mm程の厚さだったのし餅が、2cm位の厚さになるかのように重みが増した頃がアワセ時、ラインを巻き込みながら竿を倒し、一気に大アワセします!
硬調のタコXに重みが加わり、ロッドを起す腕に心地良い重さを感じながら、ロッドが真上になる前に素早くリリーング、竿とラインを90℃に保ちながら、タコの重みを楽しみながら一定にリーリングしてきます。
でも・・・
リールのハンドルを3~5巻きすると、穂先は虚空を差し、痛恨のバラシ・・・
それも3連続バラシ!
そこで思案。
テンヤとタコエギとを比べてみると、カニエサとエビに模した樹脂という違いはあるものの、その他の大きな違いはカンナの大きさでした。
テンヤのカンナのフトコロが約4cmなのに対し、タコエギのカンナのフトコロは約2cm、半分の寸法なのです。
これで分かることは!
テンヤに乗ったタコは、ストロークの長いアワセを入れられると、水圧を受けることでカンナ方向に移動、その時柔軟なタコのこと、団子状というかボール状というか、相対的に水に押されてテンヤの上を丸まりながら移動、やや高めの位置にあるカンナの先に刺さると考えられます。
一方タコテンヤのカンナでは、水圧で押されて、エギの背中を丸まりながら移動するタコは、カンナの上に乗っかってしまい。そのブヨブヨな皮膚をすくうように刺してしまうようで、それが、アワセの後に完全に乗った重み⇒直後のバラシ⇒皮が切れる となると考えました。
そこで・・・
カンナのフトコロを、少しでも刺さりが良いようにやや開き、次のアタリではスイープなアワセを心掛けました。
結果は?
アタリ⇒小突き続ける⇒重さが増す⇒スイープなアワセ⇒バラシ軽減 となりました。
マイクロマルイカを掛けるにも、強いアワセでは、皮を引っ掛けて切れてしまう=重さは感じるが掛からない ですが、スイープなアワセだと掛けることができます。
“スイープなアワセ”とは、タコの場合は、1秒位で50cm位ロッドを持ち上げる位のスピードがマッチしました。
この後2杯追加し、スイープなアワセが、フッキングの確率を上げることを体感できましたが、では「カンナが原因でバラシてしまうのなら、タコテンヤと同サイズのカンナでは?」の観点から、以前、エギングのスミイカ釣りの時、タコが多く混じる時に使っていた、改造したエギを使ってみることにしました。
そうしたら、強いアワセでも高確率でタコを乗せることができるようになり、タコエギのカンナのサイズの精査ができたように思えました。
タコエギでの釣りでは、考えてみれば、エギを除いてしまえば、オモリで底を引きずる釣りとなり、テンヤの釣りよりも根掛り率が高くなってしまうようです。
また、テンヤよりも、海底に生息するグミ状の生物(詳しくは不明ですが・・)も良く引っ掛けてきてしまいました。
反面、根掛りが少ないポイントでは、ロッドを使いキャストして広範囲を探ることができ、潮裏のような釣り座になってもフレッシュなポイントを攻められる可能性があります。
その為、結節部がガイドに当り、キャスト時に抵抗になることを考え、リーダーを短めに取っていたのでした。
ロッドを使ってのタコ釣りは「手釣りよりも、ロッドを介す分、アタリが取り辛いのでは?」とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、その点タコXは、小ダコの乗りも、小突いている手感度には重さとして、目感度には、鋭敏なグラストップがモタレとして非常によく表現してくれるロッドで、アワセを効かすベリー~バットの張りも申し分なく、前回のタコ釣りから非常に心強い相棒となっています。
ロッドを使ったマダコ釣りは、サイズ的にも「イイダコの10倍の釣り」と捉えていただけると良いかも知れません。
タコXの詳しいインプレッション記事はこちらです。
ミリオネア バサラは、大型のタコを掛けてのリリーング時に、かなり強くパーミングしても、そのマシンカットのボディーは、掌のなかで全く歪みを感じさせず、滑らかで心地良いリリーリングを約束してくれました。
さて、こんなテンヤを使っていた堂本さん。
夜光の大きなクローワームでアピール、自作の5本カンナのテンヤで、アタリを出したら絶対にタコを逃がさないそうです。その証拠に、当日は30杯のマダコをGET! 流石の一言です。
僕は、20杯近くまで釣り上げた後に、根掛りの少ない場所や、キャストの有効性があると感じたときはロッドを使った釣りで、岩礁っぽいポイントではテンヤを使い、30杯の釣果を得ることができました。
タコをクーラーに移してみると、プロバイザーの16Lがほぼマダコで一杯となり、かなり重たいクーラーとなり、桟橋の階段を上がるのに難儀いたしました。
お裾分けをして帰宅、シンクにあけたら一面タコだらけとなりました。
今回、タコエギでの湾ダコの可能性、ロッドを使ったタコ釣りの可能性が広がった釣行となりました。
今後、【ロッドを使った湾ダコ釣り教室】も企画しようかと考えております。
吉久さん、今回もお世話になりました。峯岸船長、また、パイオニア的釣行の時も頼りにしております。
開幕して1ヶ月足らずの東京湾の夏タコ釣り。今年も絶好調、まだまだ楽しめそうです!
追記
釣り上げた蛸は、一握りの塩を揉みこむように、2~3回洗い流しながらヌメリを取ります。
ヌメリが取れたら、塩を良く洗い流して水分を拭い取り、大鍋にたっぷりと湯を沸かし、足先からちょんちょんと沸騰した湯の中に入れ、小蛸では30秒位、中蛸では2分弱くらい茹でます。
茹で上がったら、自然に冷やせば出来上がりです!
まだ温かいうちに、切り口をジグザグに切り、醤油と味醂を同寸、昆布をきかせたつゆに入れ漬けを作ってみました。たいへん美味でした。