アングラー:林 良一


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林 良一さんの記事
2014.1.16

〈林〉失敗は発見!?

釣りを終えての帰り道、車中の釣友と「今日はあそこがダメだったね~、失敗した」とか、「失敗の原因は・・・」など、上手に釣りができなかったこと、嵌れなかったことを「失敗」と言うことがあると思います。

例えば、アタリが出ず、エサも取られないカワハギ釣りでのこと、エサを目立たせよう、カワハギの気を引こうと、中オモリを重くして仕掛けを大きく揺らしアピール、ケミホタルも付け更にアピール度を高めたとします。しかし、正解は仕掛けを動かさないこと、動かさない=誘いの時もあり→その先にアタリがある だったとすると、逆効果になる釣りを展開していたことになり、更には、ケミホタルを外した途端にアタリが出始めた経験があれば、外すことも試していたかも知れません。

その時の釣りでは釣果が上がらなかったとしても、その失敗を次の釣りに生かすためにはどのようにすれば良いか? きっとその失敗を忘れずに、同じような状況のときに「経験の引き出し」として、動かさない誘いをしてみる価値があるのではないかと考えられます。

あるテレビ番組で、「人はうまく行かないことを『失敗』と言うが、私はうまく行かないことを『発見』と言うんです」とおっしゃっていた方がいました。物作りをするその方のその一言が印象的で、その番組を見入ってしまいました。

確かに「失敗」とは、やりそこなってしまうことではありますが、「それを次回はしない」、「それは効果が無い」と捉え「発見」とも言い替えられると思います。

「発見をするために」とポジティブに考えれば、失敗も悔やむことではなく、むしろそれが近道、歓迎すべきことかも知れません。「失敗は成功の元」に共通するところでもあり、失敗せずにそこそこ上手くいってしまうと、いざ壁に付き合ったた時に応用が効かないこともあり(カワハギ釣りを始めた当初の僕がそうでした・苦笑)、こんなところからもある程度の失敗は必要なのかも知れません。

 

思うように釣れなかった釣りを思い返し、失敗の原因を追究することは時に苦しいことでもありますが、そうして次回の釣行に向けての打開策を考え続けている中で、次の一手を閃きを伴って見出せた時、そんな、つい小躍りしてしまうような嬉しさも釣りの中の一つで、「失敗」がもたらす「発見」ではないでしょうか。

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