アングラー:林 良一


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林 良一さんの記事
2013.6.25

〈林〉量と質

もう十数年前、船釣りを始めたビギナーの頃、船に乗ることさえ浮世離れしていて、その当時は安物のタックル、間に合わせのウエアーでも一人悦に入っていたものでした。釣具はそんな当時よりもかなり前から目覚ましい進歩を続けていて、今となっては最新のタックル、スタイリッシュなウエアーで、通いなれた船宿さんで落ち着いた心持で出船を待っていたりするものです。

そんな初心者の頃、船釣りそのものが今と比べるとほとんど無垢な状態、当然若く、それゆえガムシャラな、ひた向きと言っても良い荒削りな釣技に伴う充実感があったものです。「翌週も釣りに行けるかな、行きたいな」は無論、今時期のように夕方出船の夜アナゴ釣り(今季は不調ですが・・)が始まると、自営の仕事を何とかやり繰りし、予てから準備バッチリのタックル一式をスクーターに載せ、思いはもう木更津沖(笑)、翌朝早起きしてその分の仕事をこなすのも楽しいものでした。

そんな思いをしながら、船上ではあれこれ試してのトライ・アンド・エラー、その経験値に基づく自分の引き出しを、少しづつではありますが、「次の釣行に繋がれ」とばかりに増やして行っていた量の時代があったものです。

そのまま今まで釣りを続けているわけですが、一見無駄だと思って開かずの引き出しに仕舞い込んでいたことを、閃きと共に船上で紐解いてみると、また新たな道筋が見えてきたりするもので、釣りの著書を読み返している時などにも、前回何も感じず読み進めていた箇所でふと目が止まり、その行を食い入るように何度も読み返してしまう時など、ビギナーの頃の量の恩恵=積み重ねた経験値のお蔭で、過去の自分が今の自分に、また一歩深い釣りを気付かせてくれたりするものです。

一昔前の量の時代は、貪欲ではあるけれど、自分の中の釣りは上手く組立てられてなく、釣果はそう上がりませんでした。今は決してガムシャラには釣りをせず質を重視し、あたかも刃物の裏砥ぎのような、より鋭さを増す釣りを心掛けています。

と、最後にまとめると格好が良いのですが、相手は自然ゆえ、中々それが・・・、そこが釣りの面白みで・・・・

 

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10年前、2003年5月5日、入舟夜アナゴ名人戦にて。

参加者11名で合計357本の釣果。2位に46本の差をつけての2連勝。

 

                  【追加日程・カワハギ仕掛け作り教室】

7月27日(土)、「より深くカワハギ釣りを!」との方に朗報です!! カワハギシーズン開幕を目前にし、カワハギ仕掛け作り教室を開催いたします。ありがたいことにご好評をいただき、前日程は定員となり、追加日程を組みました。

内容は、4個のフックビーズを釣り方により使い分け、幹糸と捨てオモリで仕掛けにウイークポイントを持たせた仕掛けで、細いPEラインの高切れを防ぎます。仕掛け作り教室の後は懇親会(飲み会)を予定しています。参加ご希望の方は、Facebookでの宮澤さん主催のグループ極鋭カワハギ友の会にてイベントを立ててありますので、そちらからお申込みいただければと思います。

よろしくお願いいたします。