アングラー:林 良一


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2012.3.3

〈林〉贅沢な悩み マルイカか? はたまた湾フグか??

どこかで平日釣りに行けそうな雰囲気の今週! 月曜日にマルイカ釣りにと思っていたのですが所用であえなく断念・・。

マルイカの釣果も水深が浅くなってきたことと比例し数が上がり出していて、湾フグ釣りでは月曜日、火曜日と、アカメ狙いの神奈川県側のポイントから千葉側の大場所、大貫沖で湾フグ船が釣果を上げていました。そして水曜日は雪、木曜日は路面凍結を避け仕事をしていると、厚意にしている船長から「大貫でショウサイフグがいい感じで釣れている」とのメールが・・・ 「ん~悩む! マルイカに行きたいけど、アカメよりもトリッキーなショウサイのアタリも久々に味わいたいな~」なんて考えながら仕事していました。

そこで夕飯の買い物に行くという妻に、「スーパーで(湾フグのえさの)アルゼンチンアカエビがあるか見てきて」と伝え「無かったらマルイカにしよう」と仕事続行、帰宅した妻は「まだ早い時間だから売り場にないみたい。鮮魚の品出しをしていたようだから、後で行って見てくれば?」とのことで、仕事を片付け近所のスーパーに行ってみると・・・・、ありました! アルゼンチンアカエビ!! しかし痛恨の財布忘れ(涙) 家にとって帰してもう一度行ってみると何と半額シールが貼ってあるではありませんか!!

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そこで30本分を買い求め湾フグ釣行に決定、その夜エビの殻を剥いて明日に備えます。

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3月2日当日は午後からの雨予報のせいか釣り客が少なく、ポイントまでの航行中、吉久の湾フグ担当大澤船長の操舵室に遊びに行きました。

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そこには天井からこんなものが! 何と54cmのトラフグの尾鰭だそうです!! そして、船長秘蔵の湾フグ仕掛けのオモリの数々、可愛いですね~

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さて、船は富津岬を回りこみ1年振りとなる大貫沖に到着、ここぞというポイントでアンカーを下ろし、潮止まりから釣り開始です!

曇天なので夜光のオモリをチョイスしますが中々アタリがありません・・・、かたわらで竿を出す船長は1時間で5匹、僕は1匹・・・、潮の変わり目、下げ始めを待ちます。

中盤緩く潮がきいてきた頃、ややアタリが増え出し手堅くアワセ数を稼ぎますが、潮の変わり目がチャンスの湾フグ釣り、いい感じで潮が流れ始めると、僕も船長にもアタリが遠退いていきました。

アタリが遠い中、誘い下げをしようとオモリを底から切ると突然の引き! そしてバラシ・・・ 「今のはカットウでのチップ(スレ)、フグは仕掛けの近くにいる。でも食ってこない・・・」状態が考えられ、食欲<警戒心が上回っていると思われる時間帯、食欲よりも衝動でエサに飛びつかせようと早い誘いを敢行、早い誘いの後のステイでフグを自分の間合いに入れ、ステイ直後に大型特有の極小さな、トップガイドの直径半分以下を「ツン」と、重さがなく早さだけで震わすアタリに竿を跳ね上げガッチリ鉤掛かりさせ、アカメ混じりで数を伸ばしていきました。

早い誘いとは、例えばネコがネコじゃらしにじゃれつくように仕向ける誘い方で、海底でフグが捕食しているであろう小さなエビなどが逃げ惑う動きをイメージして模し、カワハギのようには仕掛けに俊敏に追従し切れないと思われるフグのこと、早く小刻みに動くエサを見せつけ活性を上げ、動きを止めたときの直後衝動的に=リアクションで食わす誘いのイメージです。これは食欲ではなく反射を利用した釣り方で、こうして出したアタリはリアクションバイトといわれます。

ショウサイフグは大型程アタリが微細で、掛けた直後の大きな反動が醍醐味ですが、自分の正面で掛けたフグが半円を描くように背後に回り込んだりする、いわゆる表層での「横っ走り」にもヒヤリとさせられ、穂持ち~胴が硬く、大型フグの強い引きと予測不能の方向転換を手首を使っていなしながらのやり取りも大変スリリングで湾フグ釣りの魅力です!

終わってみれば大型主体でアカメも混じり24匹。水を抜いたタルに数えながらフグを入れてみると、タル2/3の嵩がフグだけでありました。

お裾分けしながら帰宅、早速三枚におろし、身は刺身用に取り分けたもの意外は小分けして冷凍、中骨は熱燗用に干しています!

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この中骨、スルメのようにカラカラに干し上げてから軽く炙り冷凍しておきます。

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熱燗
準備している間冷凍庫から中骨を取り出し、直火でかるく焦げるまで炙り熱燗の中へジュッっと入れ蓋をししばし・・・、蓋を開けるとほんのりと琥珀色に染まった芳香漂うステキな光景が・・・、堪えられません! お酒の好きな方、是非お試し下さい!!