〈林〉タイプ
テレビでボクシングを観ていると、解説者が「チャンピオンはボクサータイプなので・・・」とか、「ファイタータイプの挑戦者は・・」など、対戦者を2つの「タイプ」に分け解説することがあります。「ボクサータイプ」とは、相手を殴り合うボクシングではありますが、常に次の一手を考えながら、攻撃を組み立て試合を進める、いわば冷静なボクサーに対して、「ファイタータイプ」とは、どちらかと言うと腕力、パンチ力に任せ、がむしゃらに相手に向かって行くタイプのようです。
また「文武両道」と言う言葉があります。昔では「読み書きと武道」ということになるかと思いますが、現代では勉強や知識とスポーツ、もちろん武道もそうですが、心と体を同時に鍛えることが大切であるという古からの教えです。
釣りではファイター=パワーを使うのは、魚を掛けてからの走り(泳ぎ)に対する力勝負であるカジキなどがすぐに思い浮かびますが、それとて、掛けるまではルアーのチョイスであるとか、ポイントの選定など細かく、多岐に渡る要素があると思います。
カワハギやマルイカ釣りでは、状況を読み勘を働かせる、いわゆるボクサータイプが向いていると思われ、好敵手との緻密な駆け引きによって、エサを盗られたり、あるいは掛けたりと、アタリを出して掛ける、俗にいうテクニカル系の釣りで、体力よりも圧倒的に過去の経験の蓄積であったり、それを状況に合わせて組み立てる集中力がモノを言うかも知れません。
ご自分のタイプ=気質は分かっている、が一つのヒントで、それがメリットであれば、なおその部分を伸ばして行き、デメリットであれば、それが悪影響を及ぼさないにはどうしたらよいか、そこを補うにはどのようにすればよいかを考えることが大切で、次に繋がるのモノを見出しなが釣り進めることが、今後のご自分の釣りに大きく寄与するものがあるのではないかと思います。