アングラー:林 良一


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2011.10.28

〈林〉宙のゼロテンション ~スミイカのエギング~

数年前までは今時期になると、カワハギ釣りとスミイカのエギングを6:4位の割合で楽しんでいました。

久し振りに思い立ち、今日は「宙のゼロテンション」の練習に、そして食味の良いスミイカのエギングに行ってきました。

タックルはDAIWAの往年バスロッド、ハートランドZ+エアド・レッドチューン、08のPEラインの先にリーダーを結節し、リーダーの先に10号の船アオリイカで使う中オモリを接続、もう一端にはフロロカーボン3号を1.5m取り、2.5号の餌木をループノットで結びます。

 

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 なだらかな、そしておおむね砂地の海底がポイントで、そこで船を流しながら、煩瑣にタナを取り直しながらのこの釣り、出船前に吉久の峰岸船長が、スミイカエギングのキモを入念かつ親切丁寧にレクチャーをしてくれます!

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 ポイントの着き「どうぞ~」の合図、餌木と中オモリを海面に放ち、餌木より早く沈んでいく中オモリが着底したところで竿を水平に保ちラインを張ります。

スミイカの生息場所は海底付近、そこで、潮の効いていない時間帯はおおむねハリス分の1.5mをリールに巻き込み、潮の効いている時間帯ほど餌木がハリスを斜めに引っ張りながら海底付近を泳ぐように、中オモリの位置をやや低くし、1.2mや1mを切ることもあります。

ここで重要になってくるのはタナ取りで、船が振れてラインが斜めになったり、たとえ真っ直ぐにラインが立っていても、海底直上を泳いでいる餌木を狙って近づいてくるスミイカをイメージしながらタナ取りを繰り返すわけです。

餌木と中オモリは海底を切って漂い泳いでいるのですが、船の揺れをパーミングで吸収しながら餌木が上下に暴れないよう集中していると、柔らかな穂先に「ツン」とくる、スミイカが2本の触腕で餌木を捕らえ、残りの8本で餌木を抱く挙動があったり、「ジワ~ッ」と重さが伝わってくるのがアタリで、すかさず鋭く竿を上げ、カンナをイカの皮を貫き筋肉に刺すわけです。

 

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カワハギ釣りに当てはめてみると、ステージ4~5のいわゆる宙釣りでは、揺れる船上であっても、その揺れに翻弄されることなく、自分のイメージ通りのオモリの操作=仕掛けのコントロールが必要不可欠で、オモリをFD(fixed-depth:固定水深)で、外道は追えず本命のカワハギだけが泳ぎ寄り摂餌することのできる一定の水深に、仕掛けを船の揺れで上下動させずに留めておくことが肝要です。

宙釣り=タナ釣りと言われるよう、まさに宙にある仕掛けのコントロール、オモリのヒラウチなどを、船の揺れに影響されずに安定させてやることが、カワハギからのアタリに、釣果に大きくかかわってくるわけです。

使用する竿、オモリの号数、仕掛けは違えど、スミイカのエギングとカワハギの宙釣りにはこんな共通点があると思います。

 

ゆるりゆるりと船を流す船長、釣り人は「今スミイカが餌木を見ているだろう」とイメージしながらタナ取りを繰り返すいわば「静の釣り」であるスミイカエギング・・・

今日はスミイカの活性が良く、38杯獲れました!

 

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「墨イカ」と言われるだけあって墨はご覧の通りですが、その身は刺身に、ゲソはボイルしてワサビ醤油と和えたり、イタリアンでも中華でも、何に料理しても美味しいスミイカ、冷凍保存もきき、重宝な食材この上ないです。

たまにはこんな釣りもいかがでしょうか。