微細なアタリのテクニカル系・アカメフグ
毎年東京湾内で、水温低下と共に盛り上がってくるアカメフグ釣り。
目が赤いヒガンフグのことを通称アカメフグと呼び、一週間寝かして熟成させた刺身が最高に美味いこのフグを狙ってきました。
12月6日(日)、えさ政さんの桟橋はいつにも増して綺麗に見えました。思い返せばここのところ曇り空が多く、朝の楽しみであるこの風景は久し振りなのでした。
さて、明るくなってきた船上でタックルの準備です。
今回ロッドは湾フグXにリールは、湾フグ釣りの軽いオモリでもラインの放出がスムーズなT3を、ラインは12ブレイド0.8号、オリジナルのチラシバリ仕掛けのオモリには、タングステンの紅牙 ベイラバーフリーTG タイドブレイカ―30g(8号オモリ相当)をセットしてみました。
エサのアルゼンチンアカエビは解凍し、シャーベット状になった頃合いが剥きやすく、尾を3~4等分にカットし、いつもはアサリを入れる船縁トレイにセットします。
さて、岩礁帯を好むアカメフグのポイントは、堤防の捨て石回りなどのマンメイドストラクチャーの縁が多いゆえ根掛りも多く、煩瑣な底立ち=誘いとなる釣り方ですので、根掛かってしまってもカットウで切れる捨てカットウ式の仕掛けがおすすめと言えます。
そんな堤防際で、流し始めてすぐにアカメを釣り上げたのは岡崎さん。「えさ政さんでの釣り教室以来フグ釣りに嵌っちゃって、今では月に2~3度来ているんですよ」と、その腕前もさることながら、えさ政さんの常連さんとなっておられました。
アカメ釣りが初めての高沢さんも釣ります。当日は目標の5匹をキッチリとクリア、流石でした。
僕にも程なく中型が、誘い下げの着底直前のアタリを底まで連れて行って掛けました。
船は堤防スレスレをトレースするように流し替えながら、ここぞというところでは船を止め、ジックリと攻めることを繰り返します。
11時位で8匹のアカメを釣ることができましたが、その8匹目は重鈍な引きを見せラインを引き出して行き、やり取りの末あがった通称「ガマガエル」と呼ばれる40cm近い大型のアカメでした。
底には捨石など、ポイントを形作る不定形な石が敷き詰められていて、そういった海底に紅牙 ベイラバーフリーTG タイドブレイカ―の円錐形状の角が当るように仕掛けにセット、誘い下げ時にまずカットウが着底することを湾フグXの穂先で目感度で確認、その後、硬度のあるタングステンが「コツン」と送ってくれる明確な手感度がオモリ着底の合図、数秒アタリを待った後、変化が無ければまた仕掛けを上げ、聞き下げを繰り返します。
アタリは着底直前に訪れることが多く、誘い下げている穂先を細かく上下に揺らすことの多いアタリは、体積の小さな紅牙 ベイラバーフリーTG タイドブレイカ―をセットすることによってより大きな振幅となって穂先に現れます。
誘い下げで大切なことは、船がローリング、ピッチングを繰り返す中、誘い下げる竿を上下しながらそれらの揺れを相殺して、海中にあるエサは一定の速度で沈下していくように心掛けることです。
この日はポイントを何度か移動しながら、珍しいコモンフグも上り、アカメフグとで合計11匹の釣果でした。
えさ政さん、そして、「いつも明るい」岩越船長、廣嶋船長、お世話になりました。
冷凍もきくアカメフグ、新年用の宴の彩に是非いかがでしょうか。