アングラー:林 良一


BLOG TOP 林 良一の記事一覧
林 良一さんの記事
2014.10.24

〈林〉考えることは No risk(タダ) である

DKO、TKB、カワハギ釣り真っ盛りの今日この頃です。久し振りに釣行記を離れ、釣りに対する考え方事を書いてみました。

 

釣行日を決めると、もうそこから釣りが始まっているものです。その日までに、たとえハリ1本でも足りなければ買い足しに、時間をやり繰りして釣具屋さんに通う喜びがあり、仕事で疲れて帰っても、夜な夜なリールのハンドルを回しながら一杯、並んだ竿を眺めながらチビリと、ワクワクして寝付かれない釣行前夜までの楽しい時間が続くものです。

故 開高 健氏は「大人と子供の違いは、玩具の値段の違いだ」と、著書の中で書いておられました。これはまさに、大人になっても遠足の前の子供と同じ心境で、少年のトキメキ、目のキラメキで玩具(釣り具)を愛でることには何ら変わりはなく、年齢を経て大人になり釣りを突き詰めて行くに従って、高性能≒最高峰=高価 な釣具を求むことができるということではないでしょうか。

 

ただ(僕もそうですが)、お小遣い生活をしている方も多いことでしょうし、その中から釣行費、釣り具の捻出があるわけで、その限られた中での思案もまた楽しい釣りの一部なのですが、仮に最高峰のタックルを手に入れたとしても、実釣では、それらを使いこなす腕、すなわち自分自身の釣技を問う場面を自分で作ることにもなります。

でも、一つの釣り物に向けての思案は楽しいもので、たとえばタックルを考えて考えて、考え抜いた挙句でも、それを買ったりする行動に移さなければ、物理的には何もしていないことと変わりはありません。しかし、その考え抜いた思案が、また次のタックルと出会った時の良き指針となったりするものです。

 

そして、思案し抜いて手に入れたタックルこそ、惚れこんで使い倒し、その欠点をも十二分に理解した上で使い進めて行くことは、自分の釣技をご自分で理解するとにも通じ、その先に待っているであろう新たな自分だけの釣りへと通じて行くことになると思います。

03.jpg

 

「考えることは No risk(タダ)である」とは、ご自分の経験を総動員し、不足であるなら信頼のおける先輩釣り師に伺いを立てるなどして、その時最良のタックル、スキル、メソッドなどの個々のファクターを精査してみて、それを結論に結び付けることは、「考える」という範疇においてはリスクは伴わず、その結論により新たなタックルを手に入れる、新たな釣法を試みるは、プラスに作用することもあればマイナス作用にもなる「risk」を伴うものです。

俗に「授業料」という言い方がありますが、「俺は、この宿にこれだけ通い『授業料』を沢山払っているからな」などと、釣りの経験の中での失敗を沢山しているとを示唆する話しも良くあります。以前書かせていただいた失敗は発見!?に通ずるところがありますが、失敗を発見と捉える心構えで、リスクを理解し恐れずに、ご自分の釣りを構築して行っていただければと思います。

 10649633_344746902354860_2503718810434396624_n.jpgのサムネール画像