アングラー:林 良一


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2012.9.13

〈林〉幹イトはどの様に揺れるか!?

オモリを底ではなく水中の定点に吊り下げ竿を鋭く短く煽るように操作、でもトップガイドはほぼ定点で止まったまま竿の胴中だけムチ打つようにしなりを繰り返すことによってオモリに動きを与える「ヒラウチ」。宙釣りでは最も基本的かつ効果的な誘いで、そのオモリの動きによるフラッシング効果がカワハギを魅了し、激しく揺れ動くオモリの挙動が幹イトにも伝わり、ハリスの先端の鉤に仕込まれたエサをも魅力的に揺らしカワハギを誘うと考え駆使するカワハギ釣りのテクニックの一つです。

丸型のようなオモリの重心は、その形状ゆえオモリの中心部分近くにあると考えられ、ヒラウチの動きではその重心を中心として派手に動き、平らな2面でのフラッシング効果が期待でき、その揺れ動くオモリ自体にカワハギも興味を持つようです。

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では、丸型ではない棒状の、例えば投げ釣りで、そしてマルイカ釣りでも使うタングステンシンカーではどうでしょう?

丸型と比較して長さが倍位あり、重心は中央よりやや下部、仕掛けに付けてヒラウチの動作をすると、丸型はほぼ定点で激しくアイ(オモリ丈夫の金属の輪)が左右に揺れ動きますが、シルエットで見るとオモリ自体は振動しているかのように動き、シルエットの特に大きな変化はないと想像できるのに対し、棒状のオモリでは、やはりその重心近くを中心に揺れ動きますが、オモリの全長が長い分左右の動きが大きく、シルエットとして見ると、丸型よりも大きく動いている状態となります。

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丸型は定点で激しく=早く動き、キラメク部分をフラッシングさせますが、定点での動きゆえ幹イトの左右の揺れも少なく、ハリスの末端に付いているエサの動きも小さいと考えれます。棒状のオモリは重心を中心とした左右の揺れが大きく丸型よりもユックリとした動きですが、幹イトの左右の揺れは大きく、よってエサの動きも大きくなると考えられます。

 

早い動きのステージ5を駆使してコッパカワハギを興奮させて、一瞬仕掛けに止めを入れる=裏をかき鉤掛りさせるテクニックがありますが、オモリの形状で幹イトに左右の動きも与え、よりトリッキーな演出も効果があるかも知れません。

更にカジ型などのオモリには潮によっての方向性があり、ヒラウチの動作の時に潮の流れに対して平行にオモリが動くと考えられ、潮下から食いに来るカワハギの眼前をエサが前後に動くことになり、幹イトをパン食い競争のロープと例えるなら、細引きに付いたパンはハリスに結ばれた鉤に仕込まれたアサリで、激しく動かされては中々食えませんが、その動きがピタッと止まった時、競技者もカワハギも一気に食いに来ること受け合いではないでしょうか?

 

なんて、オモリをヒラウチさせながら、こんな事を考えてしまっていました・・・

 

 

                                                       【瀬戸丸カワハギ教室】

9月30日(日)、神奈川県松輪の瀬戸丸さんにて、カワハギ釣り教室を開催いたします。

出船前のレクチャーを6:30からの船上でのレクチャーでは、カワハギ釣りの変遷、近代カワハギ釣り、タックル、当日予想できる攻め方などを解説させていただき、質疑応答の後7:00出船の予定です。

出船後は何回となく船中を回らせていただき、ご参加の皆さん各々の手持ちのタックルで、当日最も適した釣り方へのを提案させていただきます。その際ご質問等随時お受けいたします。

 参加ご希望の方は、直接瀬戸丸さんhttp://www.gyo.ne.jp/rep_tsuri_view%7CCID-sedo.htmへ申し込みをお願い致します。