アングラー:林 良一


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2012.5.28

〈林〉嬉しいお誘いを受け

息子の運動会がある26日の土曜日は数日前から晴天の予報。「それでは予備日の日曜日は釣りに行けるかも!?」と思っていたところ、カワハギと湾フグの教室にご参加いただいた武田 光正さんから「教室に出た翌週も1人で湾フグ釣りに行ったのですよ。そして、忘れないうちにまた次の日曜日も湾フグに行こうと思っているのですが、りょうさんのご予定は? もしよろしければご一緒いたしませんか?」との連絡をいただきました。

「それでは!」と誘われるままに、運動会の翌日5月27日日曜日、先週武田さんが乗船した羽田の船宿えさ政釣船店さんに行ってきました。

 

僕にとってえさ政さんは初めて伺う船宿さんでしたが、大船長、女将さん、船長始めスタッフの方々が早朝からきびきびと動いていて、車の誘導をしていただいたり、受付では元気な女将さんの笑顔、乗船後も船長方々が声を掛けてきてくれ釣り談義など、しきたりの分からない初めての宿ではありましたが、それゆえの緊張はすぐに解け、和気藹々とする雰囲気に安堵いたしました。

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                   受付を済ますと女将さんが手渡してくれる「えさ政手形」です!

 

今回はお誘いいただいた武田さんの他に、僕の釣友の川崎さん、大友さん、菊地君の5人で、右舷ミヨシより並びました。

フグ船は笑顔が爽やかな岩越船長が担当。7時過ぎに多摩川河口の舫を解いて大貫沖を目指します!

 

航程1時間と少しで大貫沖に到着しますが、潮色がこげ茶色で物凄く悪く、釣果を入れておく白いバケツに海水が汲まれると、まるで薄い麦茶のようでした。

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さて、そんな富津岬を望む8m前後のポイントでアンカリングする岩越船長。合図と共に早速釣りを開始すると、程なく25センチ程のアカメフグが顔を出し、この後35センチ近いアカメもGET! 今時期は、期間限定のショウサイフグの白子と、大型のショウサイフグの、掛けると水中で何度も向きを変えながらの「横ッ走り」が醍醐味ですが、個人的に刺身ではアカメの方が好みな為、朝の嬉しい2匹に内心「帰ったら刺身で日本酒だな! でも、アカメは冷蔵庫で1週間寝かせなきゃだから、今夜食べるとするとショウサイも釣らないと・・・」と、ついつい今宵の一杯を考えてしまい、獲らぬ狸の皮算用ならぬ「釣らぬショウサイの刺身算用」と、今宵の酒肴に思いを馳せてしまうのでした(恥)

さて、そんな中、僚船は沖目のよりクリアな潮(?)のエリアを狙っているようですが、岩越船長は同様な水深を幾度もアンカーを入れ替え執拗にこのエリアに狙いを定めているようです。

そんな中武田さんは、今年湾フグ釣りを始められたようで、冬場のアカメ狙いでは思いのように釣れず、先日の湾フグ教室にご参加いただいた折には1匹釣っていただき、先週も1匹だったとのことで、ミヨシの釣り座で集中して釣っている彼に・・・ 「では武田さん、今日は3匹目標にいたしましょう!」とハッパを掛けます(笑) そして、プチプレッシャーを掛けた直後にもかかわらず大型ショウサイGETです!

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この頃から船中ポツポツと中、大型のアカメ中心で釣れ出し、時折大型のショウサイが、バリバリ1:9調子の湾フグ竿を極限の一歩手前まで絞り込む派手な横ッ走りを見せます。

 

 

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当日はたいへん濁りが強い潮でしたので、オモリは夜光系、金などをチョイス。これで外道のヒイラギなどが寄ってしまうのも事実ですが、陸上に喩えると、「暗く、そして煙のような霧が漂う」ような海底付近のこと、外道にも同様ではありますが、少しでもフグに発見されやすいオモリの色が有効だと感じました。

そして、外道に齧られたエサ、水中で一定時間が経過してしまったエサは躊躇無く交換。それを捨てずに取っておき、フグの活性が上りエサの消耗が激しくなった時に3個のエサに混ぜ込んで使います。当日は46本のアルゼンチンアカエビを使い、両手に一杯位使い切ったエサが残りました。

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また、大げさではありますが、千載一遇の本アタリでフグを掛け損ねてしまった場合、仕掛けに付いたエサを潮の濁りでフグが見失ってしまわないよう、カットウを掛ける為のアワセのストロークは極力短くすることも肝要です。掛け損ねてしまった場合、仕掛けを海底まで下ろす距離を短く=短時間で仕掛けを海底付近にいるフグのところに持っていければ、再度フグがエサを発見しやすく、もう一度アタリを出す確立が上がると考えています。

 

当日の皆さんのタックルは・・・

竿はメ
タリア 湾フグ他、川崎さんは自作の湾フグ竿、菊地君は何と、センサーRTで湾フグのアタリと対峙していました! リールはエアドRT、ジリオンPE、スマック、ラインは08~1号。 オモリは潮が緩かった為5~8号、仕掛けはチラシ鉤仕掛けを使いました。

そして、これから湾フグ釣り用のリールをお探し、又は「もう一台あるといいなぁ」とお考えの方へなのですが、湾フグ釣りのスキルの1つに、「微細なアタリをより軽いオモリを使って少しでも大きく出すようにする」というのがあります。、また、アワセがタイミングよく決まりカットウがフグのアゴに掛かった場合、その反動でフグは突然上を向かされるわけで、慌てたフグは水面に向かってダッシュするかのように泳ぎ出してしまい、カエシの無いカットウ鉤が外されやすくなります。以上の2つを鑑みて、「軽いオモリでも仕掛けの沈下速度が損なわれないリール」、フグを掛けた直後「フグの遊泳速度に負けない高ギア比のリール」が必要で、湾フグ釣りのベイトリールでは、レベルワインダーの抵抗を軽減したTWS搭載で高ギア比の「DAIWA T3」が最も適しているのではないかと思っています。

 

さてさて、終わってみれば船中1~10匹の釣果(平均3匹位)でしたが、武田さんは何と6匹! 今日の目標と自己記録の大幅更新おめでとうございます!!  僕はアカメが8匹、ショウサイが2匹で、その2匹とも白子パンパンでした。

釣り上げたフグは、沖上り前に船長が裁いてくれますので、帰宅後はとても楽チンなのです。

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帰航中はキャビンで釣り談義。えさ政さんの桟橋でお茶をいただき帰宅の徒につきました。

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今回、ショウサイフグ+白子、アカメフグに加え、マダコ、イイダコなどの嬉しい外道も釣れ、ヒイラギは昨夜さばいて干物にするために干しています。ヒイラギは型は小さいですが味は美味しく、炙って子供のオヤツ、酒の肴に最適です! 

艶やかなショウサイの刺身と茹で上がったタコ、それに船上の追憶も肴に一杯。

時折(家族にバレないようにと)一人思い出し笑いをかみ殺し・・・  和んでいく、のんびりとした思考の中で・・・ 「明日はヒイラギを炙ってだな・・・、週末は熟成したアカメが楽しみだ・・・」と、一杯、また一杯と、手酌の酒がすすむのでした・・・

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