〈林〉黒潮の蛇行
「海水温」に続いて今回は「黒潮の蛇行」についての私見です!
これは黒潮の蛇行を表していて神奈川県水産技術センターによるもの、関東・東海海況速報で、こちらもインターネットにてご覧いただけます。
この日のこの図で分かることは、西方から流れてくる黒潮が、八丈島から大きく南東方向に向きを変え、関東の南方海上で180°方向を変え、外房沖へ向かって北上していることが見て取れます。
ただ、これは限られた1日の黒潮の流れていく様を表した物で、海上保安庁によると、黒潮の蛇行=流れる道筋は5つのパターンに分類することができるそうです。
季節にもよりますが黒潮の表水温が24~28℃と高く、幅200km、深さ400mにもなり、時速3~5ノットで流れることもあります。周辺の海面と比べると盛り上がるように流れているといわれパワーがあり、栄養塩分が少なく、貧栄養の流れであるためプランクトンが少なく透明度が高く、太陽光が深くまで届き青黒く見える為に「黒潮」の名があるとのことです。
流れが早く水温の高い巨大過ぎる河が、西から様々な蛇行のパターンを繰り返しながら流れてくるイメージで、上図のように南方に大きく蛇行しているときは、東京湾ではそのパワーに引かれ引き潮は効き、上げ潮が効き辛かったような経験がありますし、クリアな流れが遠のいてしまっている影響からか、流入河川の濁りがなかなか取れなかったりすることもあます。
また、クリアで暖かい潮ゆえ、 接岸しているときはその分流によるものなのか、沿岸でも澄み潮、水温上昇となる傾向があり、上げ潮が効き、下げ潮が効き辛くなるよくな状況もあると考えられます。
また、極端な例ですが、黒潮が大きく接岸、大潮の上げ潮、台風などの大きな低気圧などが重なると、「高潮」といって、通常の大潮の上げ潮での海面のラインを時に大きく超え、注意報や警報が発令されることもあります。
僕はいつも、先の海水温と今回の黒潮の蛇行、それに潮汐、風速風向などの自然条件を考慮に入れて釣行計画を立てています。