アングラー:林 良一


BLOG TOP 林 良一の記事一覧
林 良一さんの記事
2012.1.22

〈林〉第3回カワハギ教室 at 己之助丸

去年茅ヶ崎の一俊丸さんにて2度開催したカワハギ教室ですが、1月21(土)、久比里の己之助丸さんにて「第3回カワハギ教室」を開催いたしました。

己之助丸さんの常連釣り師でもあり釣友、同宿で去年の8月1日に行った「剣崎沖解禁チャリティー仕立て」にもご参加いただいた、日頃mixiでもやり取りしているMATSUさんより「是非己之助丸さんでもカワハギ教室の開催を!」とのありがたい申し出を受け実現した今回のカワハギ教室でした。

でもしかし、週間予報の雨は覆らず、前日には関東地方で雪の舞う空模様、当日も曇り空で低温、北の風が強い日並となってしまいましたが、25名もの熱きカワハギ釣り師の方々にご参加いただきました。

20120122090318.jpg

 

出船前船上のレクチャーでの冒頭では、「一月前に決まっている仕立てのこと、日並が悪いことはやや想定内ではありますが、今日はかなり過酷な条件となってしましました。本日ご参加の皆様、本当にありがとうございます」とうい言葉が自然と口をついて出てしまうのでありました。

 14330195_1500744070_124large.jpg

 

今回船上のレクチャーでは、ステージ1~2、または4~5などの釣り方の違いによる、おしなべての仕掛けのエダ間違い、標準的なハリスの長さ、鉤の種類の違いと、オモリの形状の違いによる海底での動き、オモリの重心の違いによるメリット、デメリットなどをお話しさせていただきました。

どの内容も「そっか~、そうすれば釣れるんだ!」ではなくて、「こんな考え方もあるのか」とお聞きいただき、「自分の使っている仕掛けに惚れ込み使い込んで行き、オモリも含めた利点、不利点を実釣で再考察、その先に新たなもの、新たな釣りのヒントがあるかもしれない」との内容で締めくくりました。

 

さて、寒空の中での不肖講師のレクチャーも終わり、定刻8時に舫を解かれた功一船長の船は、大型船ゆえ平作川で船体を振るわせるスラスターで方向転換、二人の女将さんに見送られいざ出船となりました。

この出船直後の時間はいつでもそうだと思うのですが、期待でワクワクしている釣り師の方々の胸の内、「早く釣りたい、早く仕掛けを下ろしたい!」と、笑顔で釣り談義に花が咲くのですが、それは湾を出て一変、いざ剣崎沖を目指すとなると、北よりの風が結構強く、ウネリを伴う風波に翻弄されながら航行する船、船の進行方向とほぼ同調する追い風だからいいのですが、「これはポイントに着いて船が止まると、結構風が凄いよな~」と、品田くんと苦笑いでした。

ポイントは吉野瀬付近の30m前後、開始の合図と共に皆さん釣り始めますが、中々カワハギからのシグナルはないようです・・・

それでも船中ポツポツとカワハギが上がり始め、船を回りながら今日のパターンをお聞きすると、「宙で食った」、「ハワセていて」、「タルマセてアタリが出ました」など、皆さん違ったお答えで、今日の攻略法が絞りきれない序盤でした。

そこで、「上げ潮と風向きが逆で荒れた海面、船のピッチングと上下動は大きく、時折ミヨシが潮をシャクル状況・・・、宙ではオモリ切った仕掛けを海底近くの定点に留めるには、かなりのロッドワークが必要・・・、それでは、宙で誘いを掛けた後海底まで仕掛けを下ろし、予め付けておいた5号以上などの重めの中オモリやシンカーでタルマセ~ハワセで海底で仕掛けを安定させ、8センチのロングハリスを使って飲み込ませてみては?」と思い計っていると、釣友の家元さんがやはりロングハリスで何枚か獲り好感触とのことで、船中を回りながらその攻略法をお伝えし、シンカーやロングハリスをお持ちでない方には、予てから用意していったシンカーや、スピード7.5号・2号8センチのロングハリスをセットさせていただきながら釣り方をお話ししてみました。

 

そして船中を回ってみると・・・

チー姉さんは得意の軟調竿でこの荒天の条件に対応、ポツポツと数を伸ばしていきます!

第1回目からご参加いただいている菊地さん、揺れの少ない胴中の釣り座の利点を生かし、活性の低いカワハギに対してゼロテンションでの待ちの釣り。目の前で一枚釣って見せていただきました!

右舷大艫の神林さん、1.5号のシンカーに1.5号を2つ加え4.5号に、時折ドスンとウネリが抜け上下動が激しい艫でしたが、その後から数を伸ばし、終わってみたら次頭! 元々釣りのベテランである神林さん、状況変化への対応、流石の一言です。

そして、もう一回り船を回ってみると、シンカーを付け、ロングハリスに交換させていただいた方々のバケツにカワハギが泳いでします! 「やりましたね~!」とお声を掛けると「釣れました~」とおっしゃる方に、「『釣れました』ではなく、ご自分で『釣った』のですよ」と、二人で鼻水を垂らしながら笑顔です!

そんなご参加の一人の高沢さん、沖上がり直前に待望のカワハギとご対面、彼曰く「メンタルを鍛えられる釣行でした」とのこと。 きっとこんな日並の日の釣行も今後あると思いますし、彼のその一言に拍手を送りたいと思います!

 

 20120121094444.jpg

 20120121094654.jpg

 

 

20120121102937.jpg

20120121124512.jpg

 

 20120121115204.jpg20120121114254.jpg

 

 20120121112253.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなパターンで釣り進めて行きましたが、おりからの強風、低温の過酷な条件の中での釣り、ご参加の皆さんと、北風に向かい帰りの航行の船の安全を加味し、功一船長と1時間早い2時に沖上がりと決め皆さんにお伝えし帰港となりました。

己之助丸さんの宿では、女将さんが暖かいお絞りと熱い甘酒を用意してくれていて、寒空の中カワハギ釣りに興じていたご参加の皆さんを暖かく労ってくれました。

その後宿をお借りし、朝釣り座決めをしたカードを使っての抽選会をし、お一人づつ「今度は、右舷の・・・、○番の方!」と発表、僕の「右舷の・・」でためたところでパット顔を僕に向ける方々の中から「やった~!」との声と共に当選した方が笑顔で前にいらしての景品授与、惜しくも抽選に漏れてしまった方々には、敗者復活ジャンケン大会を行い、盛り上がりの中で第3回も終えられました。

 

今回条件の悪い日並ではありましたが、それを承知でご参加いただいた皆さんに本当に頭が下がります。あらためてありがとうございました。

己之助丸さん、この度はお世話になりました。

 image2977.jpg

 

また今後もマルイカ、そしてカワハギなど、ご要望、機会があれば是非教室を開催していきたいと思っております。