迷いと確信 ~確信編~
「何だよ今日、俺だけ釣れるよぉ、釣りの女神がついてるよぉ~、よしっ、またアタッた!よぉ~し!!」
突然訪れる大釣りの日、狙っていても中々沢山釣ることは難しく、ましてや一人だけ釣れることなど・・・。
釣り手と魚の波長が合い釣れてしまうこともあるかとは思います、ただそれを、狙ってするのは至難の技です。
でも、「過去の大釣りの記録」、数多く持っている方ほど「確信」を持って釣をしているのではないかと僕は思うのですよ。
前記の「迷いと確信 ~迷い編~」で、一人釣れないとき、「考えること」が大切ではないかと書きました。
そのとき考え、釣れたではなく釣った一匹、その価値、ほんの少しではあるが、負の現状打破をできた自分。
「確信」して釣る方はきっと、そんな現状打破の連続をすることによって、自己の極みを積み重ね釣りに望んでいることと思われます。
現状打破して価値ある一匹を手に取ったとき、大切なのは「何が良くて何がいけなかったのか?」を見極める洞察力ではないでしょうか。
それがその方の「引き出し」として財産になりると思うのですよ。
その日の天候、潮の干満、潮色、水温、などの状況、名手の釣り座の位置と自分の位置関係、その時の潮の流れる方向などの条件、それにそのときの釣り方を加味して記憶することにより、財産となると思うのですよ。
経験に基づいた頭の中の多数の引き出し、最適なタックル、卓越した技術、これらの融合=渋い日でもそこそこ釣ることのできる術だと思います。
また、「同じことをしているんだけど、こっちは釣れないなあ」と耳にしたことがあります。
基本的に全く「同じこと」はできないと思うですよ、違う人間なのですから。
例えば車の運転をある方から教えてもらっても、車は運転できますが、教えてくれた人と同じウインカーのタイミング、ブレーキのタイミングではないはずです。
でも車は支障なく運転できる。
釣りも支障なくできます。
「確信」を持つには、「己を、自己流を極めていく」ことが大切なのではないでしょうか。
釣れる「確信」を掴んだそのとき、絶対の自信に迷いが出ないよう、気持ちにブレが出ないよう、より一層神経を研ぎ澄まし魚と対峙する自分・・・、一つの釣りの醍醐味だとは思いませんか。