アングラー:林 良一


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2009.7.8

迷いと確信 ~確信編~

「何だよ今日、俺だけ釣れるよぉ、釣りの女神がついてるよぉ~、よしっ、またアタッた!よぉ~し!!」

突然訪れる大釣りの日、狙っていても中々沢山釣ることは難しく、ましてや一人だけ釣れることなど・・・。

釣り手と魚の波長が合い釣れてしまうこともあるかとは思います、ただそれを、狙ってするのは至難の技です。

 

でも、「過去の大釣りの記録」、数多く持っている方ほど「確信」を持って釣をしているのではないかと僕は思うのですよ。

 

前記の「迷いと確信 ~迷い編~」で、一人釣れないとき、「考えること」が大切ではないかと書きました。

そのとき考え、釣れたではなく釣った一匹、その価値、ほんの少しではあるが、負の現状打破をできた自分。

 

「確信」して釣る方はきっと、そんな現状打破の連続をすることによって、自己の極みを積み重ね釣りに望んでいることと思われます。

現状打破して価値ある一匹を手に取ったとき、大切なのは「何が良くて何がいけなかったのか?」を見極める洞察力ではないでしょうか。

それがその方の「引き出し」として財産になりると思うのですよ。

その日の天候、潮の干満、潮色、水温、などの状況、名手の釣り座の位置と自分の位置関係、その時の潮の流れる方向などの条件、それにそのときの釣り方を加味して記憶することにより、財産となると思うのですよ。

経験に基づいた頭の中の多数の引き出し、最適なタックル、卓越した技術、これらの融合=渋い日でもそこそこ釣ることのできる術だと思います。

 

また、「同じことをしているんだけど、こっちは釣れないなあ」と耳にしたことがあります。

基本的に全く「同じこと」はできないと思うですよ、違う人間なのですから。

例えば車の運転をある方から教えてもらっても、車は運転できますが、教えてくれた人と同じウインカーのタイミング、ブレーキのタイミングではないはずです。

でも車は支障なく運転できる。

釣りも支障なくできます。

 

「確信」を持つには、「己を、自己流を極めていく」ことが大切なのではないでしょうか。

 

釣れる「確信」を掴んだそのとき、絶対の自信に迷いが出ないよう、気持ちにブレが出ないよう、より一層神経を研ぎ澄まし魚と対峙する自分・・・、一つの釣りの醍醐味だとは思いませんか。