ライトタックルでのPEラインについて
小物はもとより、タチウオは1.2mオーバー、シーバスであれば80cmオーバーを、150mの水深でのヤリイカの7点掛け、一荷のシマガツオ、これらを全てPE0.8号で獲ったことがあります。
PEラインの強度自体は、釣りの世界の大革命と言っても過言ではありません。
「伸びない糸PE」
んっ?伸びるのです、PEラインも。
フロロ、ましてやナイロンに比べて伸び率が格段に低いことは確かなのですが。
例えば水深25mの釣りでPE0.8号を使いオモリ30号で底を取ったとします。
オモリで底をタタキ、「ゴツゴツ」と感じれば岩礁、固い感じではなく、ソフトに「トントン」と感じれば砂地、などの判断がつきます。
水深50mではどうでしょうか?
岩礁は「ボワンボワン」、砂地も「ボワンボワン」、似たような感じになります。
水深によるPEの伸びと潮の流れの抵抗でのたわみの両方のフィルターによって、伝達制度が落ち、同じように感じさせてしまいます、単位面積あたりの荷重が大きい細いPEほどこの現象は顕著に表れます。
また、PEラインは編み糸です。
細い1本1本を編んで、一本の釣り用のラインとして機能します。
例えば、10本の細いPEを編んだ一本のPEラインがあるとします。細い1本は1kgの荷重で切れるとします、なので単純計算では、編んだラインは10kgで切れることになります。
サルカンにそのPEラインを直接結んだとします。当然結び目では、10本の細い糸にそれぞれに均等な力はかかりません。結んで締めたときに、編んだうちの2本の細い糸に1kg以上の荷重がかかり切れてしまえば、そのPEラインは8kgで切れてしまことになります。
そこで、REラインとフロロなどを繋ぐ時、「結ぶ」のではなく「締めこむ」繋ぎ方をします。PEにヨリを与え、そのヨリにかぶせるようにヨリ返しを作る「ビミニツイスト」によるダブルライン。ヨルことで結ばず、ダブルにすることで倍近い強度を持たせているわけで、そこにオルブライトノットで、また締め込みながらフロロを繋げていきます。
ですから、細いPEラインを使うほど、ラインシステムが重要なのです。
また、ライトタックルではPEラインは消耗品、釣りの帰宅後、洗浄、乾燥したリールからPEラインを引き出し、蛍光灯などで透かし見て、ササクレが目立つようであれば切り捨てていきます。
長く寿命を持たせるため、シリコンスプレーを使用前のPEにかけるのも効果的です。
ライトタックルでマルイカを始めようとする方へ、難しく考える必要はないのですが、参考になればです。