進化し続ける、相模湾の”キハダ最前線”

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いまやキハダと言えば、相模湾の釣り方がスタンダード。

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北本
「相模湾のキハダは、オキアミコマセを使った独特の釣り方なんですけど、ここ数年は毎年群れがやってきて大きな盛り上がりを見せていますから、いまやキハダと言えば、相模湾の釣り方がスタンダードになったと言ってもいいぐらいですね。」
田渕
「そうですね。数年前まではメジ・カツオ釣りのときに、その群れの下にデカイキハダがいて、ブチブチとハリスを切られて、そこからはじまった釣りですからね。」
北本
「はじめは釣り方も手探り状態が続いていたのですが、ここ1、2年で随分スタイルが確立されてきました。それで獲れる確率がぐっと上がってきたんですね。」
田渕
「もともと相模湾のキハダは、コマセマダイの釣り方の延長なんです。とにかくドラグは緩くして、時間を掛けてもいいからとにかく獲る、と。そこからスタートしていると言ってもいいと思います。」
北本
「船で1本、2本も獲れれば御の字みたいな。それが変わってきたのがここ1、2年。釣り自体も変わってきていますよね。」
田渕
「最初のころは、釣り人も船頭も慣れていませんから、どうしても慎重にならざるを得なかったんですけど、釣り方もタックルも急激に進化して、釣りが変わってきました。ここ最近は掛かったキハダを狙ったサメも増えています。サメに取られないためにはどうしたらいいか、そんなところからも釣り方が進化してきているんだと思います。」
北本
「キハダとの闘いだけじゃなくてサメとの闘いもありますから、それらのことすべて考える必要があります。そこまで考えて獲るにはどうしたらいいか。ここが面白いところでもあるんですよ。」
田渕
少し前は1時間かけて獲るなんてことも多かったですけど、今じゃデカくても20分ぐらいと早くなってきています。早いほうが獲れる確率も上がりますしね。」
北本
「田渕さんは、アワセはどう考えていますか?」

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田渕
「アワセは2つのパターンがあります。手持ちで最初のアタリを取って、アワせてから走らせるパターン。もうひとつは置き竿でいきなり掛かって走った場合。このときも止まったときにアワせるようにしています。」
北本
「やっぱりアワセでハリを口のいいところにしっかり掛けてやると、魚の弱りも早くなります。このためにはハリの刺さりも重要ですね。ハリスの長さはどうですか?」
田渕
「カツオも一緒に釣れるような場合は短めが基本で3mぐらいです。普通は4.5mですね。キハダは下から上がってくる魚なので、長いほうが有利、という人もいますが。」
北本
「ボクも短めがメインで3mですね。取り込みもラクですし。取り込み時はトラブルも多いので、テンビンも固定式を使っています。魚の弱りも早いですから。」
田渕
「遊動式は、食い渋ったときに細いハリスを使うようなときはいいですけど、やっぱり普通の乗合だと難しいことが多いですね。深場の大型キハダ狙いオンリーの船なら使えるんですけど、通常の乗合船では固定式ですね。」

必ず訪れる勝負時。ここを制するためにすべきこと。

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田渕
「相模湾のキハダ釣りで一番の問題がやり取り。獲れるか獲れないかはこれで決まりますよね。食わせることよりも、ここからが重要なんです。」
北本
「最近はサメが多いときなんかは、ポンピングしないほうがいいんです。ポンピングでキハダが動いて、かえってサメにアピールしてしまうんですよね。田渕さんは、サメに取られないために注意していることはありますか?」
田渕
「掛かって最初だけ走らせてある程度疲れさせたら、あとはひたすら勝負ですね。キハダに主導権を握らせず、パワーで制す、という感じです。」
北本
「田渕さんのハンパない(笑)パワーだったらできるかもしれないですね。」
田渕
「でも、ハイパワー電動リールを使えば、非力な人でも十分やりあえますよ。ドラグ性能とパワーもかなり良くなっていますから、ドラグを緩めてラインを出しすぎないことも重要ですね。」
北本
「相模湾のキハダは、確かに引きは強烈ですけど、20〜30kgサイズなら出ても100〜150mぐらいですからね。」
田渕
「250〜300mも出ている場合はあきらかに出しすぎですね。どうしてもコマセマダイの感覚が染み付いていると、出す傾向にあるんですけど、これだといつまでたっても上がってこない。どこかで勝負しないと!」
北本
「一番の問題は30mライン。これより浅くなると待ち構えていたサメが一気に襲ってきます。ここはこちらも勝負に出る必要があります。」
田渕
「そう。避けて通れない道!そのまま普通に巻いていたのでは、サメに襲われます。」
北本
「サメがいるときは、ここは一か八かで勝負するしかないんですよ。ボクの場合は、ゴリ巻きするか、逆にフリーにしてキハダを逃がす場合もあります。ゴリ巻きするときは、キハダの顔を上に向けてリールのパワー、ロッドのパワーを最大限引き出す必要がありますね。」
田渕
「ここで勝負をためらうと、サメに泣くことになります。いまの相模湾のキハダは、ここまでを釣りとして考える必要があるんですよね。だから、“早く獲る”イコール“獲る確率が上がる”んです。」
北本
「これらの最近の傾向を見ると、自然と求められるタックル像が見えてきますね。」
田渕
「そう。まずは大物釣りだから当然パワーが必要になります。だけど、いまはそれだけじゃだめなんですよね。」
北本
「忘れがちなんですけど、ここの釣りはコマセ釣りなんです。バットは強烈な引きに耐える強靭さが必要なんですけど、穂先はコマセを振れて、さらに食い込みもよくする必要があるんです。」
田渕
「『MAD VIPER』や『ゴウイン』など、スタンディングもでき、穂先がしなやかで、かつバットパワーがあるロッドが最適ですね。」

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北本
「こういう7:3調子のロッドは、掛けてからの情報がよく伝わります。キハダがどっちを向いているのかわかるので、どう攻めるのか、どう勝負するのかがわかりやすいんです。それが最後の30mの闘いに有利に働くんですよね。」
田渕
「ロッドだけでなく、電動リールも進化していますから、釣りやすくなりましたよね。」
北本
「キハダにフィットした電動リールが登場したのはデカイですよね。『SEABORG 750MT』は、巻き上げはスタンディングで余裕ですし、ドラグ力も28kgまで強めてあるから、従来よりもカンタンに上げられるようになったんです。」
田渕
「これ以上サイズが大きくなると、スタンディングではやりにくいですからね。」
北本
「この2つのセットで、相模湾のキハダがより身近なものになったと言えますね。」
田渕
「今シーズンは、このタックルで初心者の人も獲りやすくなったと思いますよ。」
北本
「今シーズンもおおいに期待したいですね。」
田渕
「またまた熱いシーズンになりますよ!」